9月に読んだ本
9月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1604
ナイス数:69亥子ころころの感想
麹町の裏店に南星屋はある。主人は治兵衛、娘がお永、孫娘がお君、菓子を作って商っている。どこか覚えのある家族だな。前作「まるまるの毬」この続編なのだ。店先で行き倒れがいる。菓子職人で京から江戸に帰ってきたのだ。弟弟子が音信不通になったので、江戸に帰ってきたのだ。雇い入れてみると腕が立つ。章立てのタイトルに、「夏ひすい」「関の戸」途中省略「亥の子ころころ」和菓子の題名から拝借しています。弟弟子は、旗本家に雇い入れられて、茶席の菓子を作っていたのだ。なぜ逐電したか、これがこのお話の本筋、最後に種明かしがあります
読了日:09月25日 著者:西條 奈加
119の感想
長岡弘樹は、警察に代表される制服ものを得意にしています。これは消防が舞台、現役の消防士だったり、退職した消防士だったり。9篇の短編集です。1篇が20ページから30ページ程度。なにやら、着想スケッチみたい。問の解がはっきりしない。オチのキレが悪い。そりゃそうだ、20、30ページでは周辺の状況も深くは書き込めない。着想そのままを読んでいるみたいだが、そこは斟酌してやらなきゃ。主人公は消防士の群像で、前の脇役が次は主役で登場する。どうやら、年月が深まるにつれ、群像のそれぞれが年を取り、経験を積んでいくものらしい
読了日:09月21日 著者:長岡 弘樹
スクエア: 横浜みなとみらい署暴対係 (文芸書)の感想
神奈川県警本部長に呼び出された。横浜きっての頼りになる暴対係だそうだな。今の事件に手を貸してくれ。捜査本部に詰めてくれ。死体が発見された。その死体の深い底に白骨死体も発見された。筋読みでは暴力団の仕業だな。手を貸してくれ。横浜中華街の大物が消息不明だ。白骨死体はその大物らしい。殺人事件だから捜査一課、詐欺事件だから捜査二課、暴対のベテランが混成する捜査本部が出来上がった。捜査一課、捜査二課、特命暴対、もっとギスギスすると思ったが案外とんとん拍子で事件は解決する。暴対係というと、肉体派には違いないが、知性が
読了日:09月08日 著者:今野 敏
エムエス 継続捜査ゼミ2の感想
継続捜査ゼミとして前作があります。それはつまらなかった。いくつかの未解決事件を大学のゼミで洗うという内容だった。今作も、つまらないだろうと読み始めたが、違うぞ。女子大の中で傷害事件が起きた。最後に会ったのが小早川教授ということで容疑者となった。見込み、決め付けで、自白するまで警察署から出してくれない。悪役として、警部補係長を押し出している。警察官として、かなりの曲者なのだ。折しも、冤罪を題材にゼミナールの研究対象に挙げている。冤罪として、逮捕拘留されるかもしれない。前作と違ってナマの事件だ。これは面白い。
読了日:09月04日 著者:今野 敏
堕天使たちの夜会の感想
オンラインゲームに「ナイトメア・マスターズ」というのがある。「堕天使たちの夜会」というチーム名で参加している。主催者はマクベス夫人、ロボ、ヒメ、ポーンが参加のメンバー。必殺仕事人のように、逮捕・裁判を免れるやつらを殺すのが目的。ポーンは警官。警察をはみだし、裏稼業のほうに魅力を感じている。小説は二部構成、最初のはバイオリン教師が教え子の男の子と母親を殺すお話。次は、会社社長が殺すことを目的に人を殺すお話。どっちも、犯人にチームの鉄槌を下す。読後感はよくない。犯人側に同感はできないしチームに親近感もわかない
読了日:09月03日 著者:福田和代
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