10月に読んだ本
10月の読書メーター
読んだ本の数:6
読んだページ数:1982
ナイス数:70
薫風ただなかの感想
鳥羽新吾、14歳、16歳で「烈風ただなか」がある。てっきり、謎が共通で、「薫風ただなか」が謎かけ篇で、「烈風ただなか」が謎の解決篇だと思っていた。シチュエーションは連続するが、それぞれ別のお話だった。藩学で、中老瀬島の子息とその取り巻きからいじめ迫害を受けてきた。郷校、薫風館に移った。そこで、間宮林太郎、栄太の友を得た。重臣の中で暗闘がある。そのとばっちりで栄太は傷を負った。瀬島の息子の取り巻きも大勢殺された。瀬島の息子は切腹した。14歳程度のまだ子供ですよ。今なら中学生程度の子供が立ち向かっている。
読了日:10月26日 著者:あさの あつこ
烈風ただなかの感想
鳥羽新吾は16歳、石久藩、郷校薫風館に通っている。間宮弘太郎、栄太は親友、薫風館に通って友を得た。父には謎がある。職を去り、家を去って、別の家に住まいしている。重臣の間には派閥があり、表の戦いがあり、裏の戦いもある。幕閣、草屈(くさかまり)、間狩者(まがりもの)、藩主、重臣、それぞれ別の思惑で動いている。これは謎かけの解決篇なのだ。鳥羽新吾は14歳のころの「薫風ただなか」謎かけ篇を読まなきゃなるまいて。謎々を読むのに解決篇から謎かけ篇へ、こういう読み方をしちゃいかんなぁ。鳥羽新吾、二人の友と共にどう動くか
読了日:10月24日 著者:あさの あつこ
へぼ侍の感想
西郷隆盛が下野して、新政府に反乱をしかけた。政府は壮士隊を徴募して、幕府の士族を軍隊に組み込んだ。志方錬一郎は壮士隊に応募した。まだ17歳で、大阪町奉行与力の息子で、今は薬商の手代を務めている。旦那さんに断りを入れて、壮士隊に入った。周囲はいずれも老練の腕達者に見える。その中で、錬一郎は小隊長に任命された。九州で薩摩討伐に駆け回る。錬一郎は道場で師範代の腕前だったが、刀に非ず、鉄砲を撃ちまくる毎日なのだ。商人の才覚で、西郷札を引き取る、代わりに住民から情報を聞き出すことに成功する。転戦の最後に、西郷と面会
読了日:10月20日 著者:坂上 泉
絵里奈の消滅の感想
主人公は退職した私立探偵。刑事だったころにパクったコソ泥がいる。19年前にわたしが始めて逮捕したのだ。そいつは河口で溺死した。生きてる最後にわたしに電話している。仕事中なので電話は取らなかった。周辺を探ってみると、娘のことで相談があったようなのだ。依頼があったような、なかったような状態だが、調べて見ることにする。別れた嫁さんとの間に確かに娘がいるようなのだ。その嫁さん、何度も結婚離婚を繰り返していて、父親の違う兄弟が何人もいる。お話の運びはするすると読みやすいのですよ。内容は反吐が出るほどひどいことだ。
読了日:10月15日 著者:香納 諒一
あの夏、二人のルカの感想
血まみれ誉田哲也と爽やか誉田哲也とがあります。表紙の絵からすると、爽やか誉田哲也だろうな。離婚して名古屋から東京に戻ってくる。女子高生がバンドを始める。なんか脈絡のないふたつの流れがあるなぁ。あれ、時間差があるお話なのじゃないかな。14年前の女子高生、アラサーのわたし。半分まで読んで分かってきた。そういうことか。ずばり、告げる、そのバンドの子がわたしです。女子高生のガールズバンドには血沸き肉躍ります。14年後のあなたの姿には似通うものがないよねぇ。そこを繋げて行くのが、物書きの腕です。
読了日:10月13日 著者:誉田 哲也
雨上がり月霞む夜 (単行本)の感想
西條奈加の小説は、今ではすっかり長屋もので名を上げていますが、スタートはロマネスクです。ロマネスクにピカレスクを混ぜた、すさまじい小説でした。主人公は雨月、相棒に秋成、のちのち、上田秋成として世に出ます。それに紛れ込むのが兎、遊戯と名を持つあやかしなのだ。いえいえ、騒動が起きるわけじゃありません、いえ、騒動はあります。騒動の元は、怨霊だったり、あやかしだったり、そういう種類の小説なんです。章が終末に近くなり、雨月の正体が明らかになります。伝えなくても分かるでしょ。上田秋成「雨月物語」が誕生するまでを語って
読了日:10月08日 著者:西 條奈加
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