11月に読んだ本
11月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:891
ナイス数:46幻のアフリカ納豆を追え!―そして現れた〈サピエンス納豆〉―の感想
前作の「謎のアジア納豆」からアフリカまで納豆を追ったお話です。ナイジェリアでパルキア納豆に遭遇する。パルキアとは巨木で、実は樹上になる。20センチもあるサヤに包まれた豆なのだ。ブルキナファソでハイビスカスの豆から納豆を作っているのに遭遇。さらに、バオバブの実で納豆を作っているのにも遭遇。納豆になる豆はどこにでもある。納豆菌は葉っぱにあるのだ。アジアでもアフリカでも、納豆は太古から食べ続けられているのだ。大豆は旱魃でも実がなる。今後は野生のバルキア・ハイビスカス・バオバブに頼らず、大豆が納豆の原料になるだろ
読了日:11月30日 著者:高野秀行
侵略者(アグレッサー)の感想
主人公は航空自衛隊深浦三等空佐、コードネーム・クロウ。飛行教導群に所属して、パイロットを鍛える立場にある。戦闘訓練中、何者かに襲撃された。アンノウンの侵入者を追って、撃墜され、敵方に捕獲されてしまった。収容されたのは潜水艦の中、潜水艦一隻で全世界に独立を宣言しようとしているのだ。指導者はアラブの王族、妻は途絶えようとする少数民族で、娘が一人いる。世界各地の滅びゆく少数民族の民を糾合し、独立を宣言している。最終的に、独立が認められるのか、撃沈されるのか、そこは語っていない。ユートピアを語っているのです。
読了日:11月22日 著者:福田 和代
カラスはずる賢い、ハトは頭が悪い、サメは狂暴、イルカは温厚って本当か?の感想
松原始はカラスで学者人生をスタートしましたが、この本ではカラスだけじゃありません。鳥類全般、哺乳類、魚類、けっこう間口を広げて語っています。やはり出発がカラスだけに、カラスを語ると蘊蓄が繰り広げられる。語り口は戯文調なんだが、まじめな構成の関係でそんなにハジケルわけにもいかない。基本はまじめで、時に逸脱しています。イラストが基本は図鑑風、イラストで本文のふざけはっちゃけを汲み取っています。おわりにの項で、タイトルには掲げたが、サメとイルカには筆が充分に及んでいない、ごめんと謝っている。そこは販売戦略だもの
読了日:11月18日 著者:松原 始
カラスは飼えるかの感想
もともとはネットから出た戯文。[考える人](新潮社)、というWEBマガジンがあり、その中に[カラスの悪だくみ]というシリーズがあった。出版するにあたり、一番ページビューを稼いだのは[カラスは飼えるか]、売らんがために、本の題名をそう名付けた経過がある。カラスの記事は多いが、そればっかりじゃなく、鳥類一般に及んでいる。どの項目も文章が達者で、鳥たちがユニークで面白い。わたし、松原始のファンで、読んだ本に[カラスの教科書][鳥類学者の目のツケドコロ]このほかに、まだ読んでいない本が8冊あります。
読了日:11月13日 著者:松原 始
暴虎の牙 「孤狼の血」シリーズ (角川書店単行本)の感想
「孤狼の血」「凶犬の眼」と繋がる三部作。昭和57年、沖虎彦は少年院、年少刑務所上がりを集めて呉寅会を組織している。呉の五十子会、広島の綿船組に歯向かっている。広島北署、マルボウ刑事の大上章吾がいる。職務上取り締まるはずなのだが、好き放題にさせている。沖は18年の懲役を受けた。大上は沖が刑務所にいる間に死んでいた。平成16年、沖は刑務所を出た。呉原東署のマルボウ刑事日岡秀一が沖と対峙する。沖は呉寅会を再起させようと図る。大上は沖を放置したが、日岡は厳然と取り締まる。三部作でこのシリーズは閉じると納得できる。
読了日:11月07日 著者:柚月裕子
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