「銀閣の人」門井慶喜 角川書店
室町幕府の足利義政の足跡です。
妻は富子、富子の振る舞いで応仁の乱は始まった。
わしは政事はせん、文事だけする。
祖父は義満、金閣を建てた、それに張り合う気満々なのだ。
豪華を目指すのではない。詫びにおく、寂びにおく。
寝殿造りは性に合わぬ、会所を目指そう。襖で仕切り、畳を敷こう。
装飾の品々を置く押板を高くしよう、床の間と呼ぼう。
こういう部屋の造りを書院と呼ぼう。
四畳半がよいな、この距離なら主客の身分は対等になる。
密談向きじゃ、大広間で大声を出すことは不必要じゃ。
金閣、銀閣と名高いが、ここで新しい和室の歴史が始まったのだ。



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