「漣のゆくえ とむらい屋颯太」梶よう子 徳間書店
連作短編6章。前作で颯太(そうた)はとむらい屋を開いている。
僧侶と棺桶職人、奉公人も抱えている。医者と奉行所同心も顔なじみなのだ。
前作では、身内の葬儀もあったが、この作では外の人を弔う。
6章に、漣(さざなみ)の行方がある。
漣(さざなみ)とは水死体の意味か、イメージを重ねて膨らませている。
奉公人のおちえ、子供のころ、母親は馬に蹴られて死んだが、侍の紋所は覚えていた。
葬式繋がりで、馬で蹴った侍の身元がわかった。
お吉という奉公人を増やす。これも不幸の子。
誰もが不幸を抱えていて、だからこそ、遺族がとむらいで癒されるのだ。



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