なぜ秀吉は
「なぜ秀吉は」門井慶喜 毎日新聞出版
秀吉は小田原を平定した。
明へ討ち入ろう、朝鮮をまず平らげよう。
秀吉は腰を上げた。
唐津に名護屋城を築いた。
弟の秀長も、徳川家康も、博多の豪商神屋宗湛にもわからない。
なぜ唐入りかは秀吉自身も語らない。
狂言回しに朝鮮から渡ってきた青年がいる。その名はカラク。
生まれ故郷の釜山が荒らされる、ということで、秀吉を二度襲撃する。
罪に問われることもなく、二度とも放免される。
なんで放免されたんだろ。
そもそも、なぜ唐に討ち入るのか、朝鮮に渡海するのか。
遂に語ることなくお話は終わってしまう。
いつもなら、きっぱりと門井史談を語るのに、今回はどうしたんでしょうね。
門井慶喜としては珍しく生煮えのお話しです。
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