カラ売り屋、日本上陸
「カラ売り屋、日本上陸」黒木亮 角川書店
中編3篇でできています。
「病院買収王」「シロアリ屋」「商社絵画部」
アメリカから日本上陸したのはパンゲア&カンパニー
読む前の印象では、さぞかし悪辣なカラ売りの手口が公開されているのだろうな。
いいえ、カラ売りされる側に大きく問題があるのです。
病院チェーンでは、リース融資の会社を設立して、リースで雁字搦めにして奪い取っていく。
シロアリ駆除で違法を繰り返しながら上場を維持している。
商社の絵画部門で闇の手口がある。
いずれもそれぞれの手口を暴いて、レポートを公開する。
株価は一挙に暴落する。
暴落したところで買い戻して、初めに売った株価との差を得るのだ。
ここからはわたしの思い。
カラ売り屋が悪いのか。
いいえ、上場するからこんな目に遭うのだ。
上場することなく、悪辣な手口を続けていれば、制裁を受けることもなかったのに。
悪いのはカラ売り屋じゃないよ。
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