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2021年8月22日 (日)

天下商人 大岡越前と三井一族

「天下商人 大岡越前と三井一族」高任和夫 講談社
徳川幕政の世は、米経済から貨幣経済に移行して行きます。
米は新田開発などで増産し、消費より生産のほうが増していきます。
米で扶持をもらっている武士は手取りが減っていきます。
将軍吉宗は米価の値上げを政策の基本にします。
大岡越前は米価ではなく、貨幣の流通を増やすことを主張します。
小判を改鋳して、流通量総量を増やすことが基本だと考えます。
吉宗は押し切ろうとし、大岡は必死に抵抗します。
江戸は金遣い、上方は銀遣い。
通貨の本位制がダブルなのは矛盾を孕みます。
改鋳で、金銀の比率を調整するべきなのです。
大岡越前はただの町奉行ではありません。
勘定奉行の職責まで踏み込んでいるのです。
メインのストーリーが大岡越前、裏のストーリーが三井一族。
波乱万丈なのが大岡越前、きわめて順調なのが三井一族。
お話は波乱万丈のほうへ傾きます。

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