「噂を売る男ー藤岡屋由蔵」梶よう子 PHP
街の噂を売る商売がある。他店の軒下にムシロを引いただけの店だ。
自分に関する噂、会話を円滑にするネタ、を売っているのだ。
有料ネットニュース、そんな現代ビジネスが江戸時代にあったと考えましょう。
てっきり、各章が独立の連作短編だと思っていました。
違った、伊能忠敬の大日本沿海輿地全図がシーボルトによって国外に持ち出された、この経緯を探るお話しだった。
これが全編を貫くメインストーリーなのだ。
こんな噂を手繰り寄せるのは大変だよ。
梶よう子は、長屋もの、商売のお店ものを得意にしています。
噂を買うお客は武士が多いようだ。
ふむ、武士ものも巧妙で、続篇に期待が持てます。
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