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2021年9月 1日 (水)

8月に読んだ本

8月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:2586
ナイス数:73

君と歩いた青春-駐在日記 (単行本)君と歩いた青春-駐在日記 (単行本)感想
駐在日記の3作目です。妻は外科医、患者から逆恨みで襲われた。もうメスは握れなくなった。夫は刑事だったが、駐在所勤務を志願して、妻の癒しを優先した。タイトルは、〇曜日の何々はあれこれ。中編4篇で、駐在所管内で事件が起きます。どれも、警察案件ではない。相続、スキャンダル、幽霊、埋蔵金、警察の立ち入る範囲ではありません。その全部に絡んで、見事に事件を終結させます。駐在さんは優秀なんです。小説の時代は、ザ・ピーナッツが引退する頃、ロッキード事件があった頃。そりゃ、一昔も二昔も昔の頃だ。小路幸也、14歳か15歳の頃
読了日:08月27日 著者:小路 幸也


([お]12-1)みつばの郵便屋さん (ポプラ文庫)([お]12-1)みつばの郵便屋さん (ポプラ文庫)感想
ぼくの名前は秋宏、年子の兄がいて、名前が春行、名前の知れたタレントなのだ。二人はよく似ている。蜜葉市の埋め立て地みつばと高台の四葉が郵便配達の受け持ち区域なのだ。郵便物を配るから、そのぶんだけ事件がある。洗濯もののパンティが飛ぶのを目撃したり、ハガキが脅迫状だったり、誤配だと決めつけられたり。段々と配達先と馴染みになってくる。出版社がポプラ社ということは、これは児童書なのだ。ヤングアダルト向けかも。みつばの郵便屋さんシリーズで、6冊出版されているのだそうだ。配達人と配達先、いくらでもストーリーが紡げそうだ
読了日:08月23日 著者:小野寺 史宜


天下商人 大岡越前と三井一族天下商人 大岡越前と三井一族感想
徳川の世は、米経済から貨幣経済に移行して行く。米は新田開発などで増産し、消費より生産のほうが増していく。米で扶持をもらっている武士は手取りが減ってくる。将軍吉宗は米価の値上げを政策の基本にする。大岡越前は米価ではなく、貨幣の流通を増やすことを主張する。小判を改鋳して、流通量総量を増やすことが基本だと考える。吉宗は押し切ろうとし、大岡は必死に抵抗する。江戸は金遣い、上方は銀遣い。通貨の本位制がダブルなのは矛盾を孕む。改鋳で、金銀の比率を調整するべきなのだ。大岡越前はただの町奉行ではない。勘定奉行の職責まで踏
読了日:08月22日 著者:高任 和夫


零から0へ零から0へ感想
まはら三桃(みと)は「鉄のしぶきがはねる」で発見、以来、ファンになっています。これは児童書、中学生ぐらいが対象かな。戦後まもなくのころ、聡一は国鉄鉄道技術研究所に就職した。そこは、鉄道生え抜きと軍出身の飛行機の技術者が混在していた。鉄道生え抜きは安全第一がモットー、飛行機の技術者は美しくと唱える。聡一は軍の技術者に親近感を持つ。零(ゼロ)はゼロ戦、0(ゼロ)は新幹線0系電車を指す。初代の新幹線。聡一の恋愛が微笑ましい。これくらいの恋愛ストーリーは中学生向きだよなぁ。これは小説だが、いろんなトラブルや衝突は
読了日:08月20日 著者:まはら 三桃


ショローの女ショローの女感想
女性公論に連載のエッセイ集。各篇4ページで、ほぼ5年間連載です。タイトルは全部俳句、本編を読み終わって、タイトルの俳句に立ち返る。内容とタイトル、合うや合わざるや。本職は詩人なんだそうな。さぞや詩人とは暇だろうと思いきや、意外に忙しいようだ。けっこう、仕事に締め切りに追われている。カリフォルニアと熊本を往復する暮らしを経て、今は熊本住まいなのだ。熊本に住んで早稲田大学に通っている。3年間期限付きの教授なのだ。連載開始の時は62歳と書いている。それでショローなのだそうな。取り止めのないないお話しが続きます。
読了日:08月15日 著者:伊藤比呂美


麻薬捜査の裏舞台麻薬捜査の裏舞台感想
著者の警察での職務歴は刑事畑・公安畑で主に勤務。伊勢谷友介=大麻、沢尻エリカ=MDMA、押尾学=MDSA、槇原敬之=覚醒剤、ピエール瀧=コカイン、田代まさし=覚醒剤、清原和博=覚醒剤、ASUKA=覚醒剤、高知東生=覚醒剤、酒井法子=覚醒剤、小向美奈子=覚醒剤、田口淳之介=大麻、研ナオコ=大麻、美川憲一=大麻、井上陽水=大麻。なんでバレたか、何がキッカケで捕まったか、このへんを語っています。覚醒効果のある薬物は、覚醒剤、MDMA、コカイン、JSD、タバコ。鎮静効果のある薬物は、アヘン、ヘロイン、大麻、お酒。
読了日:08月13日 著者:北芝健


噂を売る男 藤岡屋由蔵噂を売る男 藤岡屋由蔵感想
街の噂を売る商売がある。他店の軒下にムシロを引いただけの店だ。自分に関する噂、会話を円滑にするネタ、を売っている。有料ネットニュース、そんな現代ビジネスが江戸時代にあったと考えましょう。てっきり、各章が独立の連作短編だと思っていました。違った、伊能忠敬の大日本沿海輿地全図がシーボルトによって国外に持ち出された、この経緯を探るお話しだった。これが全編を貫くメインストーリーなのだ。こんな噂を手繰り寄せるのは大変だよ。梶よう子は、長屋もの、お店ものを得意にしている。ふむ、武士ものも巧妙で、続篇に期待が持てます。
読了日:08月11日 著者:梶 よう子


フィールド言語学者、巣ごもる。フィールド言語学者、巣ごもる。感想
ネット記事の採録ではないようです。ちゃんとこれ一本に書き下ろしたもののようです。学術書じゃないと断っている、一般書として書いています。一般書にしては、なかなか咀嚼しにくい。読み続けていると、日頃から頭の中で噛み合わないところがピシャっと噛み合ってくる。頭の中の整理を促してくれる。骨格肉付きは固いのだが、皮膚体毛に柔らかさがまぶしてあって、読み進められます。そもそもこの本を手に取ったのは、シャレ、引っ掛け、言葉遊びがあったからです。それぞれ、章の末に注釈がいっぱいありますが、ここまで読んではいられないなぁ。
読了日:08月10日 著者:吉岡 乾


宴の前 (集英社文芸単行本)宴の前 (集英社文芸単行本)感想
県知事を四期務めて引退しよう。後継は副知事なのだが、いまいち気に染まない。決断しかねているうちに、急死してしまった。他の候補は、女性問題を抱えていたり、妻が病気だったり、誰もいない。五選目に打って出るか。対立候補が現れる。アルペンスキーで銅メダル、県内出身の女性だ。オリンピック誘致を公約に、評判がよろしい。モデルは新潟県だな。新潟県に当て嵌めて書いている。公開討論会では新人候補の勢いがよい。選挙戦突入。へぇ、こういう選挙になるとは思わなかったな。エピローグ、宴の後。選挙後、さらにこのような展開になるとは思
読了日:08月07日 著者:堂場瞬一


江戸のジャーナリスト 葛飾北斎江戸のジャーナリスト 葛飾北斎感想
ほう、北斎はジャーナリストだったのかい、どれどれ。読み始めたが、普通の略伝じゃないか。どこにジャーナリストと書いてあるんだろう。北斎は長崎のカピタンと親交があった。海外に興味があるのだからジャーナリストの精神を持っている。何を言うてますか。詐欺とまでは言わないが、中身と看板が大違いだ。鳥観図を得意にしている。大空高くに視点を置いて、地上を見下ろして書いている。これがジャーナリスストにの視点だ。はい、はい、そうですか。シーボルトは大量の日本の文物を持ち帰っている。シーボルトがジャーナリストだったのじゃありま
読了日:08月04日 著者:千野境子

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