暮鐘 東京湾臨海署安積班
「暮鐘 東京湾臨海署安積班」今野敏 角川春樹事務所
短編集なんですよ。超短編で10篇が集まっている。
必ずしも捜査捕物に集中しているわけではない。
班員相互の関係に光を当て、人柄が浮かび出るように書き込んでいる。
湾岸書強行犯係は安積班と相楽班に分かれている。
相楽は安積と張り合い、安積に勝つことに終始している。
相楽が安積に心を開く篇がある。相楽もそんなに悪いやつではないのだ。
表題の篇が暮鐘、自首してきた容疑者が夕方の音楽を聞いた、だから、犯行時刻は夕方のチャイムの頃だ。
須田が反論する。犯行現場のチャイムは音楽じゃありませんよ、ウェストミンスター寺院の暮鐘です。
須田の指摘は当たった。身代わりの自主なのだ。
安積の読み方は、あずみ、あさか、地名からあさかだろうと思ったが、奥付の題名にはあずみとふりがながしてあった。
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