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「スタンド・バイ・ミー」小路幸也 集英社
東京バンドワゴンのシリーズ、3作目です。
4篇の中編小説、4番目の題名が「スタンド・バイ・ミー」
わたしのお気に入りは、3番目の「研人とメリーちゃんの羊が笑う」
京都の古本屋の組合に招待されます。
そこで青の妻すずみが京都の長老どもに啖呵を切ります。
これまで、すずみ、印象薄だったが、キャラクター爆発です。
羊、これが飛び道具。思いもつかない設定で出現します。
いったん読み始めると、するするといつまでも読み続けて、終末まで行ってしまう。
イージーリスニングという音楽がありますが、これは」イージーリーディング。
くさしているんじゃないよ、誉めているんですよ。
ところで、スタンド・バイ・ミー
ドラえもんの映画篇にもありましたよね。
スタンド・バイ・ミー、分かったような、わけ分からないような、何なんでしょうね。
「本所おけら長屋」畠山健司 PHP文芸文庫
書き下ろし時代文庫の長屋ものに傑作があると書評か評判で知りました。
これだな、17巻まで出ている。こんなに巻数が多いということは好評なんだろう。
おけら長屋の芯は浪人の島田鉄斎なのだ。
この浪人、剣は強いし、品行方正で、長屋住まいがもったいないな。
他の住人は人はええがだらしない、考えなしに無鉄砲に行動する。
初巻を読んだだけでじゅうぶんだな。後の16巻は読まなくてもええだろう。
おけら長屋と間違えて読んだのが「ごんげん長屋つれづれ帖」
こっちのほうが出来がよろしい。
長屋の芯になっているのが中年女、長屋住まいだが、近所の質屋の番頭、長屋のみんなをぐっと締めております。
艮神社が近いのだが、それはね、GPSのウェイポイントを見ればそう告げてくれる。
おばあさんが不審げな顔で眺めている。艮神社はどこでしょうか。吉舎の神社巡りをしております。
まぁ、そりゃぁ、よぉ、まぁ、ここは神社の真裏じゃがね、裏からでも入れるんですよ、自転車を押して付いてきんさい。普通の参道は東から入るんじゃがね。まぁ、ごゆっくり。
いやぁ、とても親切。大回りして東の参道から行きんさい、こう言われてもしょうがなかったのだがね。凄いショートカットの道を教えてもらったぞ。
拝殿には丑寅社の扁額があり、石の鳥居には艮神社と扁額がある。境内の案内板には艮神社と名乗っている。艮神社と呼ぶのが正しいのだろうね。
敷地の区域内を走るのだが、方角だけを定めてコースは適当に走って進む。国道と交差して、交差点名が梅之木交叉点、直進して里道を進む。
元衛橋まで来て、馬洗川の堤防に沿って下流に向かう。300メートルも下ると木の鳥居が見えてくる。鳥居には稲荷大明神と扁額がある。
社内を覗き込むと、正面に扁額が掲げてある。沖路稲荷大明神、民家から離れて馬洗川の堤防、これは沖を指すことかなぁ、堤防だから路でもある、路沖稲荷大明神かもしれないがね。
元衛橋まで戻って橋を渡る。進むと、踏切があって、鳥居が見えている。次の神社はこれだ。
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これは一部分を抜き書きしたものです。
全体の姿はしたのページからお出でください。
http://sherpaland.net/bike/2021/bike-211014-kisa1/bike-211014-kisa1.html
「シー・ラブズ・ユウ 東京バンドワゴン 」小路幸也 集英社文庫
東京バンドワゴン2作目です。まだまだ続行中、16作まで出ております。
語り手は、ひいじいちゃん勘一の妻、サチ、2年前に亡くなっている。
あの世から見守っている。姿がないからどこにでも移動できる。
四話の中編、SHE LOVES YOU.我南人の長女、藍子は、いよいよイギリス人マードックと結婚する。
このシリーズ、お話しの筋がどうのこうのより、落語を聞いているような、そんなゆったり感がよろしい。
もちろん、よく出来たお話しなんですよ。
他愛もないことから始まって、あれよあれよとお話は複雑化して、納まるところへ納まる。
どのお話しもそう組み上がっています。
「刑事の慟哭」下村淳史 双葉社
刑事が泣く場面は出てきません。泣くほどのことがあったのだ、と無言で伝えています。
容疑者が新宿署から投身自殺した。
その騒動の最中に田丸刑事は真犯人を逮捕して新宿署に護送してきた。
新聞記者に囲まれた。捜査本部の面子は丸つぶれになった。
手柄を上げたが和を乱したと除け者にされている。
今の事件は、宅配荷物の爆破事件、数人が死傷している。
捜査本部は宅配便のドライバーを検挙して送検した。
田丸刑事は独自の捜査をしている。自分は所轄、相棒は本庁、巻き添えにするわけにはいかない。
信じるよ、一緒に捜査しよう。
真犯人を探し出します。
その捜査会議がじれったい。
自分は除け者の身、だが、本庁の相棒に迷惑が及ばないようにしなければならない。
自分が間違っているように言葉を重ねて、管理官をホンボシのほうに誘導しなければならない。
「東京バンドワゴン」小路幸也 集英社文庫
このシリーズ、現在、16作まで出ているのだそうです。その最初の巻です。
小路幸也が好みなら、「東京バンドワゴン」は外せない、のだそうです。
音楽楽隊のお話しかな、読んでみると、下町の東京バンドワゴンという古本屋のお話しでした。
四世代が同じ家で暮らす物語で、核家族時代に逆行した設定です。
中編が四話、それぞれどうってことない些細なことからお話しが始まります。
思いのほか、こんがらがっていくんですよ。
落語を聞いているような、ホームドラマのシリーズを見ているような、そんな気持ちに浸れます。
文庫だから巻末に解説があります。
現役書店員の解説で、これを読んだら、もう何も付け加えることはない、恐れ入りました。
「月下のサクラ」柚月裕子 徳間書店
「朽ちないサクラ」に続く作品です。
ヒロインは森口泉、前作では、県警事務職として奉職、警官を志願して退職、試験を受けて警官となった。
ここでは、米崎県警捜査支援センター、機動分析係を希望して面接を受けるところから始まる。
試験は落第だった。黒瀬警部は見込みがあると、拾い上げて採用した。
県警会計課で窃盗事件が起きた。約一億の現金が金庫から盗まれた。
捜査支援センターは事件を追った。
前会計課長が疑われた。その元課長は殺された。
窃盗の犯人、殺人の犯人は意外な人物だった。
前作でも、サクラは公安を意味していた。ここでも公安が出てくる。サクラと題名にある由縁だ。
センターへ入ったばかりの新入りが大活躍するのだ。
コロナのレポートで、渋谷スクランブル交差点での混雑具合は70%増、などとレポートがあります。
その70%増がストレートに伝わってこない。ええと、これはどういうことかな。
70%増=1.7倍
100%増=2倍
30%減=0.7倍
70%減=0.3倍
わたしは、〇%増を、何倍と換算して、混雑の程度を理解しています。
たぶん、各都道府県の発表が、何%増、という姿で発表されているのだと思います。
発表の基準は厚生労働省のひな型に従っているのだろうと思います。
記者クラブでの発表をそのまま伝えるのじゃなく、マスコミは嚙み砕かなきゃ。
たとえば、NHKならNHK、そのまま何%増と伝える。
民放のどこかは何倍と伝える。
伝え方が違えば、評判が上がって、分かりやすい伝え方だと世間のウケが上がろうというもんです。
「嘘と感情論で封殺された5つの日本の真実」高橋洋一 徳間書店
[はじめに]著者がツィートで「さざなみ」「笑笑」という表現が問題にされて、内閣参与を辞任した。
内容に異議を唱えられたのではなく、言葉遣いを槍玉に挙げられたのだ。
第1章、日本は本当にコロナ封じ込め「失敗国」なのか
第2章、マスコミによって覆い隠された真実
第3章、バイデン政権で変わる日本の役割
第4章、非民主国家の牙を剥き出す中国
第5章、コロナ後の日本経済、蠢き出す財務省には警戒せよ
評論家で、信用できる人と信用できない人に分けます。著者は信用できると思っています。
第1章、この本の出版は今年7月、10月の今ではコロナの抑え込みに成功したと言える。
第2章、図表が示すように、新聞はあと10年で消滅する。新聞は売れなくなり、新聞社の収益源は貸しビル業となる。
第3章、民主主義指数と一人当たりGPDの相互関係、第4章に続く
第4章、民主主義指数を上げないと一人当たりGPDは1万ドルを越えない
専制主義体制でいる限り、1万ドルは越えない、中国は停滞する、著者は破綻すると書いている。
第五章、読んでもよく分からない。
中国人が京都の歴史的建造物を見て、我が国の唐の時代はこうだったのに違いないと偲ぶ。
それはそれで結構なことですがね。
中国では建築様式をどんどん変えていった。王朝の民族が違ったから。前王朝の様式を破壊するから。
日本では建築様式はあまり変わらなかった。王朝の民族が同じだから。
公園・庭園のアズマヤを比較してみましょう。
屋根と四本柱しかないから比較するのが簡単です。
中国のアズマヤは屋根の四隅が反り返っている、破風も屋根棟も装飾過剰、これは韓国も同じ様式です。
日本のアズマヤは屋根は極めてストレート、これが日本の文化様式です。
京都の建物を見て、我が国の様式だ、懐かしい。
この感想は不思議に思えます。
彼らの美意識なら【素朴過ぎる】【貧しい】このような判断を下すはずですがね。
京都で美意識に打たれたなら、帰国して、自国での美意識と衝突するはずです。
そういうことはならないでしょう。
あれは唐代のコピーだから、と言い聞かせて、違いを違いと認めず、バランスを取っているのです。
我が国が、日本に建築の様式・美意識を与えてやったのだ。
唐代の建築はこのようなものだったはずだ、そうに違いない、絶対そうだ、こう考えます。
他国の文化遺産で、自国の歴史を埋める行為を、恥とも無理筋とも思わないは、なぜでしょうね。
【京都の歴史的建造物を見た中国人たちの声「タイムスリップしたかのよう」】
サーチャイナ 2021-10-04 08:12
http://news.searchina.net/id/1702516?page=1
下りの坂道を経て、三良坂の市街地に入っていく。三良坂の商店街が突き抜けて警察の交番で打ち止めになる。
その交番の真向かいから数軒先に八坂神社はある。Bingの地図では祇園神社、三良坂の町内案内地図では八坂神社、どっちが正しいかは知らないが、スサノオ系統の神社であることは間違いない。
もう少し進めば、出雲大社備後分院、明治に出来た広島県で最初の出雲大社の分院なのだそうな。これが神殿の扁額。
自転車で福山市内をうろうろしていたら、出雲大社福山分祠を発見したことがある。分祠と分院とどっちが格上なのだろうね。
三良坂の市街地に戻って、ここの市街地は商店街として健在なんだよ。よその商店街は息も絶え絶えだが、ここはまだ客を集めて立派なもんです。
三良坂町中心地区案内図の看板がある。見てみると、この先に愛宕神社とある。へぇ、これは知らなかったな、行ってみよう。
ははぁ、これが愛宕神社、祠だね。石を積み上げて祠を建てて見上げる高さに仕立ててある。何度もここは通っているが意識したのは今日が始めてだねぇ。
もうちょっと進むとJR三良坂駅、駅舎を建て替えて三良坂リバティホールと命名しているんですよ。文化人権平和のスローガンと同種のものだね。
駅前に出来た新しい橋の名前がみらさか平和大橋というんですよ。やっぱり文化人権平和好きなのは全然変わっていないね。三良坂平和美術館もあるのだよ。人権センターがないのが不思議だよ。
次の角を右折する。福塩線の踏切を越えて進むのだよ。程のようところで山裾の道を右に進む。ここも登り坂なんだよ。
登り坂が下り坂になったあたりで石の鳥居がある。鳥居には知波夜比古神社と扁額がある。知波夜比古神社とは、神杉の高杉町に同じ名前の神社があったが。
編集が終わりました。
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これは一部分の抜き書きです。
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http://sherpaland.net/bike/2021/bike-210929-mirasaka/bike-210929-mirasaka.html
ごんげん長屋つれづれ帖【一】かみなりお勝
「ごんげん長屋つれづれ帖【一】かみなりお勝」金子成人 双葉文庫
書き下ろし文庫のひとつです。
書評だかうわさだかで、書き下ろし文庫の中に評判の物があるということで、これじゃなかろうかと目星を付けたものです。
四話あって、そのひとつのタイトルがかみなりお勝、どんな雷か読んでみたい。
お勝は質屋の番頭をしているが、質屋と同時に損料屋も営業している。
貸し出したお膳に傷がある。傷のわけを突き詰めるお話し。ここでかみなりを落とすわけじゃないのですよ。
理不尽なかみなりじゃない。真っ当なかみなりなんだよ。
第四話、「子は宝」お勝のところには子供が三人いる。
三人ともみなしごなのだ。お勝も火事で焼け出されてみなしごで育った。子供のみなしごの事情はそれぞれ。
長屋の年寄りがお勝の前で子供に告げる。
お前たち、三人はきょうだいだと思うか。思います。
お勝さんをおっかさんだと思うか。思います。
9月の読書メーター
読んだ本の数:9
読んだページ数:2718
ナイス数:66キッド (幻冬舎文庫)の感想
元自衛隊員で傭兵あがりが大活躍のお話しです。城戸は香港に住んでいる。コードネームがKID。護衛の依頼があって中国の経営者と日本の見本市に同行した。目の前で殺された。そこから怒涛の展開が繰り広げられます。殺害現場にいた週刊誌記者・カメラマンと連絡を密にするようになる。追うのは公安、現場指揮官に警察大幹部がクチバシを入れる。城戸は恨まれている。なんで恨まれているか、そこを明かすわけにはいかない。そこがお話しの肝なのです。依頼者を殺したスナイパーから付け狙われている。しっちゃかめっちゃかな展開ですが、最後は丸く
読了日:09月30日 著者:相場 英雄
Exit イグジットの感想
もともとは日経ビジネスに連載されたものです。焦点は日銀、リフレ派と財政均衡派の拮抗があります。用語の説明はありません。理解できる読者層にだけ語っています。日経ビジネスの読者なら分かって当然、と言わんばかり。グループ分けすると、文芸春秋を思い浮かべる編集者・記者たち。副総理兼財務大臣の最高権威。証券マンからコンサルタントになって、財界の掃除をするもの。文春みたいなところが勝つのか、政界の権威が勝つのか。そこは読んでくれなくちゃ。題名の「Exit イグジット」とは量的金融緩和策の出口の意味、出口はあるのかな。
読了日:09月27日 著者:相場英雄
QUEEN スカイマーシャル 兼清涼真の感想
ウェブサイトにKwinがある。ハイジャック、テロリスト等の危険人物をKwinと掛けてQUEENと呼ぶようになった。対抗策として、警察がスカイマーシャルを同乗させるようになった。これは、QUEENとスカイマーシャルの攻防戦を書いています。飛行機内で何人も人が死にます。兼清の上司が殺される。たまたま乗り合わせた神奈川県警の警官も殺される。FBIスカイマーシャルも殺される。乗客も死ぬ。攻防戦は手に汗を握ります。犯人は意外なヤツと言われても、そりゃ誰なんだろう。犯行の動機は、そこがよく分からない。でも、許す。
読了日:09月25日 著者:麻生 幾
「違和感」の日本史 (産経セレクト S 22)の感想
産経新聞連載中の「本郷和人の日本史ナナメ読み」から出来ています。月一連載なのですが、毎回楽しみに読んでいます。新聞連載が成り立ちですから、四面四角なことを書いても読んでもらえない。かなりクダケタ筆致で書いています。なんで夏目漱石の門下生に注目したのか。東大の資料編纂所、ここの設立者に門下生がいたのですね。そうか、職場の回顧談なんですね。東大の資料編纂所では、山本博文さんが有名だが、二人が同時にテレビで同席することがない。気が付くと、山本さんは今年三月亡くなっていた。もう同席することは果たせないのだ。
読了日:09月17日 著者:本郷 和人
暮鐘 東京湾臨海署安積班の感想
超短編で10篇が集まっている。必ずしも捜査捕物に集中しているわけではない。班員相互の関係に光を当て、人柄が浮かび出るように書き込んでいる。湾岸書強行犯係は安積班と相楽班に分かれている。相楽は安積と張り合い、安積に勝つことに終始している。相楽が安積に心を開く篇がある。相楽もそんなに悪いやつではないのだ。表題の篇が暮鐘、自首してきた容疑者が夕方の音楽を聞いた、だから、犯行時刻は夕方のチャイムの頃だ。須田が反論する。犯行現場のチャイムは音楽じゃありませんよ、ウェストミンスター寺院の暮鐘です。須田の指摘は当たった
読了日:09月14日 著者:今野 敏
赤の呪縛 (文春e-book)の感想
滝上は警視庁の刑事だ。学生のころ、薬物に溺れたことがある。それで、父親から勘当された。亡くなった母の姓に替えさせられた。立ち直って、警視庁を志望して採用された。父親は静岡県の知事なのだ。名前は喜多。銀座のバーで放火事件があった。ママが死亡、火をつけた女も死亡。男が拳銃で射殺された。被害者は知事の元秘書だった。滝上は知事の関連だと狙いをつけて動き始める。赤とは血を指しているのだ。血筋のことなのだ。設定に納得がいかないのですよ。勘当だ。上等だ、出て行ってやるよ。死んだ母親の戸籍にどうやって移動できるのでしょう
読了日:09月10日 著者:堂場 瞬一
婿どの相逢席の感想
小さな楊枝屋の四男坊が見染められた。鈴之介。大きな仕出し屋の長女に惚れられたのだ。お千瀬。婿入りして、女将大女将から申し渡されたのは、あんたは商売に口出すことは禁じます、子供のタネだけおろしていればよろしい。することなく、ぶらぶらしている毎日です。料理屋の伊那月から嫌がらせを受けているのが分かってきた。お話しの筋の基本は、伊那月から嫌がらせを受けていて、それを跳ね返すのが主眼です。ほんとは、お話しの芯は他にあります。あんたは、子供のタネだけおろしていればよろしい、ここにあります。さて、その展開はどんなこと
読了日:09月04日 著者:西條 奈加
高瀬庄左衛門御留書の感想
楷書の小説、藤沢周平を読んでるような気がする。高瀬庄左衛門、郡方勤めの下士なのだ。妻に先立たれ、息子は不慮の事故で亡くなり、息子の嫁は去るしかなかった。たまたま若い男と知り合った。弦之介、目付役・立花監物の弟なのだ。支配下の村で強訴が起きる。探査に行って、群衆に捕らえられた。お歴々の政争があって、庄左衛門は巻き添えにあったのだ。途中省略、清々しい巻末を迎える。若い男は庄左衛門の養子に迎えることになる。めでたし、めでたし。付け足し、御留書とは役所で言えば業務日報、個人宅のものならメモ、その程度のことみたい。
読了日:09月03日 著者:砂原浩太朗
生まれつきの花: 警視庁 花人犯罪対策班の感想
花人(かじん)という新人類が生まれた。全体の2%程度、頭がよくて勉強ができるので出世しやすいだ。ただ、花人はユリの体臭がします。それで常人からは花人と悟られます。常人はひがみ、花人を圧迫し、排除しようとします。警察トリオは、火口竜牙、警視庁本庁勤務、水科此花、警視庁翻訳センター勤務、草津佳久、警視庁本庁班長。水科だけが花人、他は常人。連続して殺人事件が3件起きる。いずれも密室殺人事件。草津が解決する。犯人はそれぞれ花人だった。話しはこれでは終わらない。どうひっくり返るのかがこのお話しのキーポイントなのだ。
読了日:09月02日 著者:似鳥 鶏
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