「黄金の刻 小説服部金太郎」楡周平 集英社
セイコー 服部時計店創始者、服部金太郎の物語です。
小説には大概主人公に対して敵対勢力があるもんです。
これにはそんなものはありません。
山あり谷あり、ではなく、ずっと上り調子のお話しです。
そんなええことばっかりで面白いの。
それが面白いのです。主人公が苦境に立つと、読むほうも苦しくなります。
そんなストレスはありません。
丁稚修行を脱して、自分の時計店を開いたのが明治18年。
順調に船出したが、火事が延焼して丸焼けになってしまった。
再起して、順調に店を伸ばし、関東大震災で丸焼けになってしまった。
火事では苦労したが、人で苦労していない。



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