小説 日本博物館事始め
「小説 日本博物館事始め」西山ガラシャ 日本経済新聞出版社
主人公は薩摩士族の町田久成、不興を買って、外務省の籍を失った。
文部省を斡旋された。大学南校、東京帝国大学の前身なのだ。
町田には癖があって、仏像を収集することだ。
廃仏毀釈の嵐で、寺は破却され、仏像は放り出されている。
町田は藩名で英国に留学したことがある。
大英博物館にはえらく打たれた。日本にも博物館は必要だ。
大久保利通が手を回して、町田の身分は文部省から内務省に移った。
条件がある。
薩摩の島津久光を東京に引っ越しさせること。
廃藩置県で旧藩主が旧藩に残ったままでは不都合なのだ。
町田は島津家の連枝だから効き目があるだろう。
こんな経過があって日本博物館は完成した。
これが骨子なのだが、骨だけでは面白くもない、枝葉の部分が面白いのだ。
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