晩秋行
「晩秋行」大沢在昌 双葉社
作者一流のハードボイルドものでしょう。
ハードボイルドには違いないが、殺しだの殴り合いなどとは無関係なのだ。
ラブ・ロマンスのお話しですねぇ。
30年前、時はバブルの時代で、主人公は不動産会社にいて、地上げの担当だった。
突然バブルが弾けて会社は倒産した。
社長は身をくらませて行方不明になった。
六本木のホステスと結婚寸前だった。
社長とホステスはこの世から消えてしまった。
あれから30年、主人公は中目黒で居酒屋をやっている。
赤いフェラーリのスポーツカー、カルフォルニア・スパイダーを見たものがいる。
社長は赤い車と一緒に姿を消した。
オークションで20億はするのだそうな。
30年間、誰もが自動車を追いかけている。
ハッピーエンドではない、バッドエンドでもない、誰もが年を取る、というお話しかなぁ。
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