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2023年2月 1日 (水)

1月に読んだ本

1月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:3618
ナイス数:92

シャルロットのアルバイトシャルロットのアルバイト感想
ある夫婦のところにジャーマンシェパードのシャルロットがいます。シャルロットは警察犬、退職して夫婦のところで過ごしているわけです。この三者関係の短編集です。全編、ゆるいお話です。表題の「シャルロットのアルバイト」とは子犬のしつけ教室にシャルロットが助っ人する、そういう話です。夫婦にもシャルロットにも問題はない。各篇で起きるのは周囲の人間がしでかすことです。最後の篇は夫婦間の問題、よかれと思って一人で判断したことが、のちにクローズアップされること。いえ、ダイジョウブです。落ち着くところに落ち着きます。
読了日:01月31日 著者:近藤 史恵


上流階級 富久丸百貨店外商部 (4) (小学館文庫 た 35-4)上流階級 富久丸百貨店外商部 (4) (小学館文庫 た 35-4)感想
富久丸百貨店も菊池屋と合併した。菊池屋から上司が赴任した。やり手です。煽り上手で、部下を働かせて成果を出させ出世していく気満々だ。部下もつくようになった。今までは一匹狼でいたから気楽だったが、部下を育てるとはストレスになるなぁ。上司もストレス。外商のお客も多士済々、従来の顧客に加えて、新興長者の若手も顧客に組み込んでいく。新興・名門の結婚が破談になった。破談三倍返しで一億円、閉店後の百貨店を借り切って一億円で友人親戚で買い放題を挙行した。体調不良の原因は子宮筋腫と判明した。子宮を取るか、温存するか。
読了日:01月29日 著者:高殿 円


奇跡を蒔くひと奇跡を蒔くひと感想
絵美県(三重県)詩波市(志摩市)に詩波(志摩)市民病院がある。4億円の赤字を出した。病院の四人の医師は退職した。残った医師は速水隆太(モデルは江角悠太)だけ。病院再建を約束した。ガンはふたつ。次期市長を狙う沼田議員、指定管理で民営化して市立の看板を外すのだ。指定管理には親族の葬儀社が狙っている。もう一つは厚生労働省、服部審議官が廃院を目論んでいる。税収の多くが病院で消費されている。もっと建設的な費目に充当しなければならない。4億円の赤字は4年でゼロにする約束をした。4年目赤字は2千万円残った。コロナが発生
読了日:01月27日 著者:五十嵐貴久


樹林の罠樹林の罠感想
道警・大通警察署のシリーズです。道警本部に楯突いた(告発した)ので現職留め置きで隔離されています。佐伯は刑事部に所属するが、本筋の事件は扱わせてもらえない。相棒の新宮も同様の扱い。機動捜査隊の津久井も原級留め置き。生活安全課少年係の小島も同様。ひき逃げ事件が事件の始まり。捜査本部からは弾き出されて、独自の捜査が始まる。題名が樹林の罠、ネタばらしをすると、森林の違法伐採なんですよ。他人の山の立ち木を伐採する、それが殺人事件に繋がっていくお話です。やっぱり佐々木譲は道警シリーズが一番よろしい。安心して読める。
読了日:01月24日 著者:佐々木 譲


家康の海家康の海感想
豊後にオランダ船が漂着した。乗組員にウィリアム・アダムスとヤン・ヨーステンがいる。他の乗組員は国に帰ったが、二人は徳川家康の傘下に入った。家康はヨーロッパとの交易を望んだ。ただし、キリシタンは禁令、スペインとポルトガルは布教を強く望んだ。大阪冬の陣夏の陣で豊臣方に浪人が集まるように手を打った。浪人にはキリシタンが大勢いるからだ。豊臣家が滅んでからはポルトガルにもう用はない。スペインとはその前に疎遠になっていた。オランダが残った。ウィリアム・アダムスは三浦按針、ヤン・ヨーステンは八重洲を江戸に残している。
読了日:01月23日 著者:植松 三十里


連鎖 (単行本)連鎖 (単行本)感想
大阪府警京橋署刑事課暴対係、そこへ行方不明者の捜索願が出た。上坂と磯野が担当した。シノハラの社長が姿を消した。闇金業者に約束手形を押さえられているらしい。行こう、その業者、斎藤商事へ行ってみよ。斎藤商事は筏組のフロントで、力関係は逆転しているかもしれない。似たような事件が他にもあるみたい。手形を取り込んで、サルベージするパターンやな。京橋署の暴対係長は仲村、署員からは茶瓶とあだ名されて、無能と馬鹿にされている。ところが、最後に逆転、自分の責任で大阪府警を巻き込んで、他府県の捜査に乗り出す。連続殺人の犯人を
読了日:01月21日 著者:黒川 博行


あねチャリあねチャリ感想
川西蘭て知っていますか。セカンドウィンドにあるように自転車小説で有名です。ヒロインは早坂凛、怪我でバレーボール部を退部して、高校生からドロップアウトしている。ママチャリで表に出た。サイクリングロード脇の茶屋で拾われた。ロードサイクルの自転車を貸してくれた。以来、ボス瀧口のもとへ入門した。瀧口は恐竜瀧口と呼ばれ、競輪界のトップランナーだったのだ。凛の自転車修業が始まる。昔は女子競輪があったらしいが、この小説の時代には女子競輪はない。クライマックスで女性も競輪の選手に混ざっている。よくわからなくても勢いで読ん
読了日:01月19日 著者:川西 蘭


我、鉄路を拓かん我、鉄路を拓かん感想
平野屋弥市の物語、弥市は入り婿で、商いの店を出していたが、土工の請負の仕事に転じた。明治政府になり、新橋横浜間に鉄道を敷く計画が持ち上がった。兵部省が反対で、線路は海中に建設されることのなった。台場建設の経験があり、平野屋弥市も参加することになった。お雇い外国人のモレルだが、現場好きで、好感の持てる人物なのだ。請負元締めが年若なのだが、だんだんと人間が練れてくるところなどは、こうでなくっちゃ。モレルでさえ、海中に鉄道線路を建設することは初めてなのだ。自然の猛威を排し、地元の嫌がらせに抗して、鉄道線路は完成
読了日:01月18日 著者:梶 よう子


江戸一新 (単行本)江戸一新 (単行本)感想
明暦の大火で江戸の三分の二が焼け落ちた。江戸城でも本丸御殿が焼け、将軍家と政庁は西の丸に引っ越した。時の老中、松平伊豆守信綱(知恵出づ)は焼けない都市への再建を図った。江戸城内から御三家を城外に、玉突きで、大名家をさらに外へ出す。これまでの朱引を品川・新宿・板橋・葛西まで広げる。道を広小路に広げる。主人公は松平信綱、幡随院長兵衛、水野十郎左衛門、信綱の生家の姉おあん。四人それぞれの絡み合いは面白愉快なのだ。ま、そのへん色どり味付け、大筋は江戸の拡張なのだ。家康の江戸が、松平伊豆・将軍家綱の時代に拡張したの
読了日:01月16日 著者:門井 慶喜


美術探偵・神永美有 天才たちの値段 (文春文庫)美術探偵・神永美有 天才たちの値段 (文春文庫)感想
短編集です。どれも美術品がテーマの作品です。贋作を探るお話しです。順番に、ボッティチェリ、釈迦涅槃図、地図、フェルメール、アールヌーボーのガラス器。真作か、贋作か、鑑定するお話しです。時代は現代のはずだが、大正期のような、昭和初期のような、雰囲気が古色なんですよ。主人公は女子短大の美術講師、短大と言うからには現代だよなぁ。対話相手に美術ブローカーが出てきます。のちに美術コンサルタントの会社を設立します。どれが一番面白いか。釈迦涅槃図、キリシタンの宗教画であるとの鑑定です。門井慶喜の、いつもの歴史ものとは離
読了日:01月12日 著者:門井 慶喜

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