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2023年2月28日 (火)

審議官 隠蔽捜査9.5

「審議官 隠蔽捜査9.5」今野敏 新潮社
大好き竜崎伸也上級キャリヤのシリーズです。この編は短編集。
空席:竜崎神奈川県警刑事部長時代。大森署は前署長は神奈川県警にに離任、新署長はまだ赴任していない。
緊急配備(緊配)の要請が二件押し寄せた。副署長以下署幹部はパニックになる。さて。
内助:竜崎大森署時代。管内で焼死体が出た。竜崎の妻冴子はデジャブー、どこかで同じ事件があったような感覚に襲われる。
カンはピタリ。見事に犯人を指し示す。
荷物:竜崎大森署時代。長男の邦彦が外国人から荷物を預かる。受け取る人が電話に出ない。
思い余って、荷物を開けてみると、白い粉が入っていた。
選択:竜崎大森署時代。長女美紀はチカン騒動に巻き込まれた。チカンだ、と声が上がったので取り押さえた。
チカンから冤罪だと訴えられるかもしれない。上司からパワハラを受けるかもしれない。
審議官:竜崎神奈川県警刑事部長時代。警察庁刑事局長瀬審議官がご機嫌斜めだ。
捜査にNCIS、つまり、外国の警察官が日本の捜査に混じっているのが問題だ。竜崎、この横槍をどう交わすか。
以下省略

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2023年2月27日 (月)

石礫 機捜235

「石礫 機捜235」今野敏 光文社
パトロールカーに二種類ある。
機動捜査隊、警ら隊。私服で覆面パトカーの機捜、制服で白黒パトカーの警ら。
コールサインの機捜235の意味は、2は第二機動捜査隊、3は第三方面を、5は個別の車両番号。
機捜歴が長いから中堅の高丸がパト長、縞長はうんと年長だが、サブの役目。
さえない年寄りポリに見えるが、縞長は見当たり捜査の達人なのだ。
指名手配書を見て覚えて、雑踏の中で指名手配者をピックアップできるのだ。
車中からコンビニに入る人物を見て、停めてくれ。
企業爆破事件の指名手配者だ。
逮捕して、コンビニの防犯カメラの画像を見ると、共犯者がいるぞ。
ここからは怒涛の展開です。

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2023年2月26日 (日)

0 ZERO

「0 ZERO」堂場瞬一 河出書房新社
堂場瞬一にしては珍しく、警察もの、新聞記者もの、スポーツものではない。
小説家の物語なのだ。
初老の作家がいる。エンタメ畑の小説で権威を確立している。
最初は純文学がでスタート。すぐにエンタメ系に転じた。
同じ高校大学の後輩で小説家がいる。弟子と言ってもええでしょう。
巨匠が亡くなり、弟子は師匠の評伝を書こうと志す。
とっても読みづらい本なのだよ。
興味が湧くお話ではない。
構成の都合上、77ページの小説がアンコで挟まっている。
この小説が読みづらいのだ。
読む気がしない。
読み飛ばしてしまった。
いつもの堂場瞬一とは違います。
わたしら読者は純文学というジャンルで括っています。
ここでは純文と括ってある。
文壇ではそのような言い方をするのだろうか。
堂場瞬一ならではの括り方なのだろうか。

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2023年2月25日 (土)

ぼう、あるいは、なにがしと読むのだと思っていました
それがしと読む場合もあるそうな
小説を読んでいて、なにがしと読んでは意味が通らない、ここはそれがしと読めば意味が通る

大阪では、相手のことをじぶんと言います
大阪人じゃないほうにとっては、じぶんとは自分じゃないか、何を言っているんだろう

どうやら、時と場合で、一人称二人称三人称が入れ替わることもあるようだ
頭の中で置き換えながら会話を続けるしかありませんね

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2023年2月24日 (金)

風の値段

「風の値段」堂場瞬一 小学館
新橋署生活安全課の天木警部補、居酒屋で野球経験者と友達になった。
深い友達になって、相談を受けた。
その会社は風力発電のベンチャー企業なのだ。
洋上発電で、浮体式風力発電を目指している。
転職してきた技術者が前の会社の技術データを会社のサーバーに置いている。
特許などに抵触するのじゃなかろうか。
詳しく聞いてみると、その技術者は大学時代のチームメイトじゃなかろうか。
彼はピッチャー、天木はセカンドだった。
署内に報告して、不正競争防止法違反で調べることになった。
捜査の結果、逮捕して取り調べることになった。
チームメイトと向き合って調べる。
できるか、お前。やらせてください。
エンジニアの誇りとか、モノの考え方に向き合うことになる。

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2023年2月23日 (木)

丁寧、あなたの丁寧と政界の丁寧

丁寧とは、敬語に丁寧語があるように、ただの表現のひとつだと思っていませんか

政界では、丁寧が別の意味で通用しています
[包み隠さず全部答える]
[何日間・何時間かかっても審議に応じる]
審議するにあたって、野党のほうがもうこれ以上突っ込むところがない
そこまでやって、丁寧な審議を果たした、ということのようです

森友問題では、丁寧な審議だったのか
もう聞くことがないので、丁寧な審議だったと言えます(わたしの雑感)

野党側はもっと突っ込みたいのだが、何を聞くか決め手がないのが実情です
悔しまぎれに、丁寧とは言えない、と主張します(これもわたしの雑感)

審議は尽くしたが、まだ納得はしていない
この場合、片方は丁寧を尽くしたと言い、片方は丁寧が足りないと言います

ということで、親切丁寧とは違う、別の丁寧が存在する、ご理解していただけましたか

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2023年2月22日 (水)

日本海EEZ内にミサイルを撃ち込む

北朝鮮の弾道ミサイルですがね
北海道沖合に撃ち込みました
そこは日本のEEZ内です

これまでは、EEZ外に撃ち込んでいました
そこはロシアのEEZ内です
当然、ロシアもEEZを宣言しているでしょう
北朝鮮とロシアの交渉の上で、ロシアのEEZ内に撃ち込んでいるのでしょうか
日本のEEZ内に撃ち込んだのは、計算違いということなんでしょうか
ソンナノ関係ネェ、日本もロシアも関係ネェ
ロシアのOKなしにロシアのEEZ内に撃ち込んでいるんでしょうか

キム・ジョンウンの妹のキム・ヨジョンが言い放った真意は
日本海への着弾計算が面倒なので
次回からは、太平洋の公海に撃ち込むと言っているんですかね

北太平洋で操業中の中国漁船群に撃ち込んでやればええのだ

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2023年2月21日 (火)

尾道市御調から、御調川、御調ダム(自転車篇)

自転車は冬ごもりしていたんですよ。12月、1月は遠くまで自転車に乗ることはなかった。近所でたまに乗るくらいかな。雪が積もると、自転車に乗るなんて考えようもないからね。
2月も半ば、ぼちぼち自転車乗りに出かけようかね。
高速尾道道で、尾道北インターを下りる。そのまま御調の[道の駅クロスロードみつぎ]に駐車する。
さて、走り出すか。あちゃぁ、寒いぃぃぃ!道の駅から御調の北の山道を行く予定だったのですよ。大田の交差点で考え直す。北の道はロングコースだな。西の道に変更しよう。
寒風に逆らって走るのも折り合いをつけて走ろうぜ。
御調川に沿って、御調ダムを目指そう。こっちなら折り返しコースだから、風が寒すぎたら、そこで切り上げて引き返せばよろしい。
(中略)
2ヶ月の間、ホームページ作成を休んでいました。
再開すると、作成の手順をすっかり忘れている。
a、GPSのログを地図に取り込む手順を忘れている。
b、写真の処理方法、ここはどうするんだったかな。
c、区間の勾配の計算の段取りはどうだったかな。
d、地図をコピーするのはどうだったかな、そうか、プリントスクリーンだ。
行き詰まったり、思い出したりしながら、作成しております。
それでもね、一旦、手順を思い出すと問題はありません。ただただ、ウォーミングアップに時間を要しました。

編集が終わりました。
新しいページをアップしております。
これは一部分の抜き書きです。
全体の姿は下のURLからお出でください。

http://sherpaland.net/bike/2023/bike-230217-mitsugi_dam/bike-230217-mitsugi_dam.html

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2023年2月20日 (月)

漢字変換してみましょう

キャリアをつんだビジネスマン
キャリアがつんだビジネスマン

それぞれの短文を漢字変換してみましょう

キャリアを積んだビジネスマン
キャリアが詰んだビジネスマン

前者は成功者の事例
後者は失敗者の事例

[を]と[が]の違いですがね、天と地ほどの違いがあります

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2023年2月19日 (日)

剣持麗子のワンナイト推理

「剣持麗子のワンナイト推理」新川帆立 宝島社
剣持麗子は大手弁護士事務所の弁護士だ。
当然、企業法務が仕事で報酬は桁違いだ。
亡くなった先輩弁護士の仕事を引き継ぐことになった。
民事訴訟、民事相談で、金にならないこと甚だしい。
当然、昼は表の仕事をして、夜にパートタイムの仕事をするしかない。
これ、一昔前の探偵小説なんですよ。
最近のミステリーは動機が問題だとか、犯行に至る経過心情に焦点を当てる。
これは古臭い。
アリバイ、密室、凶器が焦点なのだ。
最初のクライアントはホストクラブのホストで、源氏名が信玄、本名が黒丑益也。
クロウシマスヤ=苦労しますや、本人は自分の名前が嫌いなのだそうな。
報酬を取りはぐれる。カラッケツなのだ。
短編集なのだが、全部の短編に黒丑が絡むことになる。
なんでそうなるか、それはね、作者がそのように仕向けているから。
江戸川乱歩や横溝正史の探偵小説を、現代の姿で提供したものです。

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2023年2月18日 (土)

ならず者国家 英語で

日本の政治家やマスコミで、ならず者国家と呼んでいる人はいません
あれは、外国でそう呼んでいるだけのことです
英語では、rogue state と呼ばれています
rogue なんて単語は初めて見るぞ

日本では、ならず者と呼ぶ習慣がない、たいてい、やくざと呼びます
ごろつき、悪漢、悪党と翻訳してみて、ならず者国家で落ち着いたようです
でも
満場の承認を得てはいないようで
産経新聞は無法国家、外務省は違法国家、無責任国家と呼んでいるようです(ウィキペディア)

わたし?
わたしもねぇ、ならず者国家とは口になじみにくいなぁ
ならず者という言葉がないのだから、ならず者国家も言えないでしょう

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2023年2月17日 (金)

固結び 損料屋喜八郎始末控え

「固結び 損料屋喜八郎始末控え」山本一力 文芸春秋
喜八郎の営む損料屋は表の顔、喜八郎の前職は北町奉行所の同心で、奉行所を裏で支える人なのだ。
7編の短編集です。
なんとも古いなぁ。とても現代の語り口とは思えない。
山本一力好みの読者にだけ物語を広げるんでしょうね。
落語の人情噺、浪花節と、まぁ、似たようなもんです。
様式美というやつですね。
読者の好みが合おうと合うまいと、押し切ってしまうのが山本一力なんですね。
損料屋喜八郎のシリーズは、たぶん、この篇で終わりでしょうね。
これで最後にしよう、これっきりにしよう、と思っても、新刊が出ると手に取ってしまうんですね。
いやいや、山本一力はこれで仕舞いにしよう。

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2023年2月16日 (木)

志摩の国 安房の国

奈良朝からの国の名乗りですが
対馬、壱岐、淡路、隠岐、佐渡、などの島の国は理解できます
志摩、安房、伊豆、は半島の国です
そういう半島の国はひとつの国であるほどの重要性があったのかしら

幕末に勝安房守(海舟)がいるが、こんな小国の名前を頂くかと不満に思わなかったのかしら
名乗りと任地は無関係だから、問題にすることはなかったのかしら

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2023年2月15日 (水)

芦屋山手お道具迎賓館

「芦屋山手お道具迎賓館」高殿円 淡交社
「上流階級 富久丸百貨店外商部」のスピンオフだと思って読み始めました。
違った。
茶道具の古いのには付喪神が取り付く、彼らの座談会、パーティの様子でした。
信長の時代、秀吉の時代から、名器は選りすぐられて名物と名前を高めていきます。

淡交社の雑誌「なごみ」に「けっこうなおてまえ」として連載されたもの。
小説としては型破りな、衝突混乱を期待してはいけません。

芦屋の山手で高座の滝の近くのお屋敷でのことです。
高座の滝のあたりはハイキングで歩いたことがあるが、へぇぇ、あのあたりのお屋敷かい。
このお屋敷のあるじは、先生と呼ばれ、リタイヤしているようで、動かずとも投資が結実しているのだ。
来訪者にほうっかむりさんという名のアラブ人がいる。

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2023年2月14日 (火)

与力 同心

どっちがどっちか分からくて悩むことがちょいちょいあります
偉いほうが与力、与力の下に同心
与力のほ俸禄は200俵、旗本ではない、御家人身分
同心の俸禄は30俵、それを補うに、袖の下あり、足軽身分
奉行は旗本

与力という名付けの始まりは
柴田勝家のもとへ、前田利家たちが与力として下についた
このように、殿さまクラスでの呼び名から始まって、下にまで及んできた

かっては足軽と呼んでいたが、江戸時代には、同心と呼ぶようになった
さぁ、なんででしょうね、足軽が蔑称になって、呼び名のインフレが起きたからでしょうね

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2023年2月13日 (月)

倒産続きの彼女

「倒産続きの彼女」新川帆立 宝島社
山田川村・津々井法律事務所に勤める剣持麗子ですが
今回はサブの役割です。
ヒロインは美馬玉子、剣持麗子の一年後輩です。
ゴーラム商会が倒産しそうだ。倒産法務の案件なのだ。
通報があって、経理部の近藤まりあが過去に勤めた三社が倒産している。
今の勤務先のゴーラム商会も近藤まりあが潰そうとしていると告げる。
美馬玉子と剣持麗子は近藤まりあを担当することになった。
過去の三社を調べたが、倒産するべくして倒産したので、近藤まりあの工作など考えられない。
ここから先はネタバレになるから語らない。
300人も弁護士がいる法律事務所など想像できますか。
著者は現役の弁護士です。
小説のスジや解決篇などどうでもよろしい。
へぇぇ、弁護士とはそんなことをするの、どこまでやると逸脱行為なの。
そっちのほうが興味を引かれます。

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2023年2月12日 (日)

涅槃 (下)

「涅槃 (下)」垣根涼介 朝日新聞出版
城を攻め落とされて、お福が宇喜多直家を頼ってきた。
自然に後妻に収まるのに時はかからなかった。
ねやの描写がねっとりと数ぺーじにわたって続く。
題名が「涅槃」であるのに、領内の経営の描写や領土拡張の手順も自然な筆致なのに、ねやの描写はトッテツケタように思える。
織田・豊臣・徳川ではなく、武田・上杉の名将でもなく、ただの地方領主を描く。
商家に育っただけに、武将の心得に従わず、商機・経営の心得で動く。
そのあたりは、自分の育った流域から本拠地を動かすあたりにもうかがえる。
現在の岡山市に石山城を建てた。岡山市の繁栄はここから始まった。
織田と毛利の間で、二転三転、去就を替えた。
これも商機を図ること。
一般には、裏切り・冷血の宇喜多家よ、とそしられるが、商人の領主だと考えると不思議でもない。
題名の涅槃はぴったりの題名だとは思わない。
商人の武将とか、武将ならざる武将とか、別の題名が似合っているような気がしますがね。

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2023年2月11日 (土)

涅槃 (上)

「涅槃 (上)」垣根涼介 朝日新聞出版
宇喜多家は悪評のほうが多いです。
関ケ原での敗戦、「宇喜多の捨て嫁」などの小説。
これらが基になっています。
没落した宇喜多を再興するお話です。
宇喜多八郎は城を追われてかつかつに生きていた。
町が好きで、豪商の阿部善定に気に入られた。
八郎はまだ14歳か15歳、巷の女店主にねやのあれこれを伝授された。
週刊朝日ですよ、数ページにわたってねっとりと書き込まれている。
週刊ポストか週刊現代ならお似合いなんだがね。
八郎は浦上の軍勢に従った。
兜首を上げて、乙子城を得た。
砦よりましな程度の破れ城だった。
米の石高は望めない。運上に賭けた。吉井川の船に運上をかけた。
八郎から宇喜多直家と名乗りを改めた。

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2023年2月10日 (金)

なおざり おざなり

アナグラム(置き換え)の一種なんでしょうかね
それなら、本家本元がどっちで、変化形がどっちなんでしょうね
いやいや、アナグラムなどではなく、本来、別々のもののようです

ウィキペディアによると
-----
両方に共通している部分は、「いい加減な対応だ」ということ
そして異なるのは
「おざなり」は「いい加減ではあるにせよ、何らかの対応をする」のに対して
「なおざり」は「多くの場合、何の対応もしない」という点にある、と言うこと
-----
なるほど、それぞれ別個に誕生した言葉なんですね
見かけ上、似すぎているから、冗談に見えるんですね

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2023年2月 9日 (木)

認知症 不妊症

can not の状態の病気の名前なんですがね

認知できないから、認知症
妊娠できないから、不妊症

認知症を認めるなら妊娠症
不妊症を認めるなら不認知症

でなければいけません

こうなったのも、自然発生的に付いてしまった病名だからです
理屈に合わないから、名前を変えましょう
いいえ、それはもう無理です、今さら名前を変えられません

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2023年2月 8日 (水)

花下に舞う

「花下に舞う」あさのあつこ 光文社
弥勒シリーズの読み残しです。
最新刊が出版されて、間に読み残しがあると分かってきた。
始まりは、因業な金貸しが殺された。後妻も道連れに殺された。
二人とも、死に顔はびっくりしたような顔だった。
犯人は分かりました。
金を借りた商人だった。
その下手人も匕首で咽喉を突いて自殺した。
これで一件落着、奉行所はそのように裁いた。
いえいえ、これにはもっと深い真相があるのです。
同心の小暮新次郎が活躍する巻です。
遠野屋清之介の商売の場面が出てきます。
新機軸のビジネスを広げて行きます。
このような脇筋を交えて小説が展開していくから面白い。

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2023年2月 7日 (火)

鬼を待つ

「鬼を待つ」あさのあつこ 光文社
「乱鴉の空」を読みました。あれれ、これは弥勒シリーズだ。
シリーズの中間の二作をまだ読んでいない。読まなきゃ。
殺しだ。咽喉に五寸釘が突き刺さっている。殺されたのは大工の棟梁。
続いて豪商の主人が殺された。これも五寸釘で咽喉を突き通してある。
主人公の遠野屋清之介に商戦を挑んできた。
清之介は商談を断った。姪を嫁にと誘いをかけてきたが、きっぱり断った。
その矢先に豪商は殺されてしまった。
殺しの仕掛けは生まれ故郷の嵯波藩からだった。
このシリーズ、主人公は商人なのに、生まれ育ちの武士の縁が沸き上がってきて、話が複雑になる。

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2023年2月 6日 (月)

ハヤブサ消防団

「ハヤブサ消防団」池井戸潤 集英社
三馬太郎はミステリー作家だ。
太郎の両親は離婚して、太郎は母方に引き取られたが、父が亡くなって、地所を相続した。
その父の実家に引越しした。
引っ越して、誘われてハヤブサ地区のハヤブサ消防団に入った。
入団以来、火災が続く。放火なのか失火なのか判然としない。
ソーラー発電のセールスがハヤブサ内に動いている。
火事に遭った家がソーラーを断った家だと分かってくる。
ソーラー設備の業者はオルビス十字軍の別動隊だと分かってくる。
これ以上、内容を紹介するのはやめておきます。
池井戸潤はビジネスノベルで名高いです。
「半沢直樹」「下町ロケット」など。
これはビジネスものではないなぁ。ローカルものだよ。
テレビドラマ化、映画化するには少々難がありますね。
オカルトものだから、共感がよび難いから。

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2023年2月 5日 (日)

ピアニストに認知症はいない

ピアニストに認知症はいない、のだそうです
それなら、キーボードに指を走らせていれば、ぼけないか
ピアニストと同様に、ぼけないかもしれないねぇ
ただし、リードオンリーで、マウスだけ動かしているのじゃ、ぼけ防止にはならないと思うよ
何かを書くこと、書くにはどう書くか、を考えること
そういうことがぼけ防止になるんじゃないかしら

キーボードしか勝たん

こんな半端な文章を普通の文章に翻訳してみることが、ぼけ防止になるのかも
逆もある、普通の文章を流行りのフレーズに仕立て直すことも、ぼけ防止になるのかも

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2023年2月 4日 (土)

木挽町のあだ討ち

「木挽町のあだ討ち」永井紗耶子 新潮社
ここは木挽町、歌舞伎の森田座の芝居小屋があります。
ここの裏通りで仇討ちがあった。少年が六尺豊かな侠客を討って、首を切り取った。
後に、あだ討ちの縁者が事のいきさつを聞いて回る。
順番に、芝居芸者、立師、女形、小道具方、戯作者。
芥川龍之介の「藪の中」黒澤明監督の「羅生門」は聞けば聞くほど誰もが嘘を語る。
そんなのじゃないよ。
あだ討ちはあだ討ちだけど、ただのあだ討ちじゃないのだよ。
実はねぇ、このお話には裏がある。父親が死んだ背景も違うし、あだ討ちの手順も違う、狙いも違う。
芥川龍之介そこのけ、黒澤明監督そこのけ、もっと違うお話なんだよ。

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2023年2月 3日 (金)

ルー大柴は消えたけどルー語は残っています

普通の会話に英語単語を混ぜ込む会話を言います
ルー大柴がやるからルー語として定着しています

共産中国でもルー語は存在するのだそうです
中国語会話のなかに英語ワードを挟み込む
かの地でも嫌がられることなんだそうです

日本在住の中国人がそれをルー語だと指摘する
そう言われると、あぁ、なるほど、とよくわかる

共産中国にはルー語という括りはなくて、この現象を何と呼ぶか名前はないようです
インドでもヨーロッパでもアフリカでも、ルー語は存在するはずです
誰もが、気持ち悪いな、と思いながら、言語把握できていないのです

何を言いたいの
日本語では、そういう気持ち悪さをルー語として括って差し示します
この括りは一発で納得できる括りなんです

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2023年2月 2日 (木)

乱鴉の空

「乱鴉の空」あさのあつこ 光文社
「弥勒」シリーズの最新刊なんですが、「弥勒」シリーズとは名乗っていない。
設定も登場人物もシリーズそのままなんですが、なぜそう名乗らないんだろう。
冒頭、主人公の一人の小暮新次郎が行方不明になった。
手下の岡っ引き伊佐治も大番屋に引っ立てられた。
遠野屋清之介は伊佐治の釈放に動く。
小暮新次郎が姿を現すのは、物語の9割も進んだ頃に出てくる。
なんで隠れたのか狙われたのか、いまいち事情が呑み込めないなぁ。
まれ吉という新キャラクターが登場する。手妻を得意とする。
この巻だけの登場なのか、この先も活躍するのか。楽しみ。

あさのあつこは中国典籍の漢字を駆使すると、弥勒シリーズの「夜叉桜」で褒めました。
この巻でも、あさのあつこならではの言葉遣い。
地に滾(たぎ)る
身を暗(くら)ます
笑みを湛(たた)え
あっしの眼(まなこ)
言い包(くる)める
傍(かたわ)らに置いて
眦(まなじり)を吊り上げた
髷(まげ)は解(ほど)け
窘(たしな)められて
蛻(もぬけ)の殻(から)
仰(おっしゃ)って
詰(なじ)るつもりはなかったが
為人(ひととなり)も身上(しんじょう)も知らねえ
泡銭(あぶくぜに)
与(あずか)り知らぬ

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2023年2月 1日 (水)

1月に読んだ本

1月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:3618
ナイス数:92

シャルロットのアルバイトシャルロットのアルバイト感想
ある夫婦のところにジャーマンシェパードのシャルロットがいます。シャルロットは警察犬、退職して夫婦のところで過ごしているわけです。この三者関係の短編集です。全編、ゆるいお話です。表題の「シャルロットのアルバイト」とは子犬のしつけ教室にシャルロットが助っ人する、そういう話です。夫婦にもシャルロットにも問題はない。各篇で起きるのは周囲の人間がしでかすことです。最後の篇は夫婦間の問題、よかれと思って一人で判断したことが、のちにクローズアップされること。いえ、ダイジョウブです。落ち着くところに落ち着きます。
読了日:01月31日 著者:近藤 史恵


上流階級 富久丸百貨店外商部 (4) (小学館文庫 た 35-4)上流階級 富久丸百貨店外商部 (4) (小学館文庫 た 35-4)感想
富久丸百貨店も菊池屋と合併した。菊池屋から上司が赴任した。やり手です。煽り上手で、部下を働かせて成果を出させ出世していく気満々だ。部下もつくようになった。今までは一匹狼でいたから気楽だったが、部下を育てるとはストレスになるなぁ。上司もストレス。外商のお客も多士済々、従来の顧客に加えて、新興長者の若手も顧客に組み込んでいく。新興・名門の結婚が破談になった。破談三倍返しで一億円、閉店後の百貨店を借り切って一億円で友人親戚で買い放題を挙行した。体調不良の原因は子宮筋腫と判明した。子宮を取るか、温存するか。
読了日:01月29日 著者:高殿 円


奇跡を蒔くひと奇跡を蒔くひと感想
絵美県(三重県)詩波市(志摩市)に詩波(志摩)市民病院がある。4億円の赤字を出した。病院の四人の医師は退職した。残った医師は速水隆太(モデルは江角悠太)だけ。病院再建を約束した。ガンはふたつ。次期市長を狙う沼田議員、指定管理で民営化して市立の看板を外すのだ。指定管理には親族の葬儀社が狙っている。もう一つは厚生労働省、服部審議官が廃院を目論んでいる。税収の多くが病院で消費されている。もっと建設的な費目に充当しなければならない。4億円の赤字は4年でゼロにする約束をした。4年目赤字は2千万円残った。コロナが発生
読了日:01月27日 著者:五十嵐貴久


樹林の罠樹林の罠感想
道警・大通警察署のシリーズです。道警本部に楯突いた(告発した)ので現職留め置きで隔離されています。佐伯は刑事部に所属するが、本筋の事件は扱わせてもらえない。相棒の新宮も同様の扱い。機動捜査隊の津久井も原級留め置き。生活安全課少年係の小島も同様。ひき逃げ事件が事件の始まり。捜査本部からは弾き出されて、独自の捜査が始まる。題名が樹林の罠、ネタばらしをすると、森林の違法伐採なんですよ。他人の山の立ち木を伐採する、それが殺人事件に繋がっていくお話です。やっぱり佐々木譲は道警シリーズが一番よろしい。安心して読める。
読了日:01月24日 著者:佐々木 譲


家康の海家康の海感想
豊後にオランダ船が漂着した。乗組員にウィリアム・アダムスとヤン・ヨーステンがいる。他の乗組員は国に帰ったが、二人は徳川家康の傘下に入った。家康はヨーロッパとの交易を望んだ。ただし、キリシタンは禁令、スペインとポルトガルは布教を強く望んだ。大阪冬の陣夏の陣で豊臣方に浪人が集まるように手を打った。浪人にはキリシタンが大勢いるからだ。豊臣家が滅んでからはポルトガルにもう用はない。スペインとはその前に疎遠になっていた。オランダが残った。ウィリアム・アダムスは三浦按針、ヤン・ヨーステンは八重洲を江戸に残している。
読了日:01月23日 著者:植松 三十里


連鎖 (単行本)連鎖 (単行本)感想
大阪府警京橋署刑事課暴対係、そこへ行方不明者の捜索願が出た。上坂と磯野が担当した。シノハラの社長が姿を消した。闇金業者に約束手形を押さえられているらしい。行こう、その業者、斎藤商事へ行ってみよ。斎藤商事は筏組のフロントで、力関係は逆転しているかもしれない。似たような事件が他にもあるみたい。手形を取り込んで、サルベージするパターンやな。京橋署の暴対係長は仲村、署員からは茶瓶とあだ名されて、無能と馬鹿にされている。ところが、最後に逆転、自分の責任で大阪府警を巻き込んで、他府県の捜査に乗り出す。連続殺人の犯人を
読了日:01月21日 著者:黒川 博行


あねチャリあねチャリ感想
川西蘭て知っていますか。セカンドウィンドにあるように自転車小説で有名です。ヒロインは早坂凛、怪我でバレーボール部を退部して、高校生からドロップアウトしている。ママチャリで表に出た。サイクリングロード脇の茶屋で拾われた。ロードサイクルの自転車を貸してくれた。以来、ボス瀧口のもとへ入門した。瀧口は恐竜瀧口と呼ばれ、競輪界のトップランナーだったのだ。凛の自転車修業が始まる。昔は女子競輪があったらしいが、この小説の時代には女子競輪はない。クライマックスで女性も競輪の選手に混ざっている。よくわからなくても勢いで読ん
読了日:01月19日 著者:川西 蘭


我、鉄路を拓かん我、鉄路を拓かん感想
平野屋弥市の物語、弥市は入り婿で、商いの店を出していたが、土工の請負の仕事に転じた。明治政府になり、新橋横浜間に鉄道を敷く計画が持ち上がった。兵部省が反対で、線路は海中に建設されることのなった。台場建設の経験があり、平野屋弥市も参加することになった。お雇い外国人のモレルだが、現場好きで、好感の持てる人物なのだ。請負元締めが年若なのだが、だんだんと人間が練れてくるところなどは、こうでなくっちゃ。モレルでさえ、海中に鉄道線路を建設することは初めてなのだ。自然の猛威を排し、地元の嫌がらせに抗して、鉄道線路は完成
読了日:01月18日 著者:梶 よう子


江戸一新 (単行本)江戸一新 (単行本)感想
明暦の大火で江戸の三分の二が焼け落ちた。江戸城でも本丸御殿が焼け、将軍家と政庁は西の丸に引っ越した。時の老中、松平伊豆守信綱(知恵出づ)は焼けない都市への再建を図った。江戸城内から御三家を城外に、玉突きで、大名家をさらに外へ出す。これまでの朱引を品川・新宿・板橋・葛西まで広げる。道を広小路に広げる。主人公は松平信綱、幡随院長兵衛、水野十郎左衛門、信綱の生家の姉おあん。四人それぞれの絡み合いは面白愉快なのだ。ま、そのへん色どり味付け、大筋は江戸の拡張なのだ。家康の江戸が、松平伊豆・将軍家綱の時代に拡張したの
読了日:01月16日 著者:門井 慶喜


美術探偵・神永美有 天才たちの値段 (文春文庫)美術探偵・神永美有 天才たちの値段 (文春文庫)感想
短編集です。どれも美術品がテーマの作品です。贋作を探るお話しです。順番に、ボッティチェリ、釈迦涅槃図、地図、フェルメール、アールヌーボーのガラス器。真作か、贋作か、鑑定するお話しです。時代は現代のはずだが、大正期のような、昭和初期のような、雰囲気が古色なんですよ。主人公は女子短大の美術講師、短大と言うからには現代だよなぁ。対話相手に美術ブローカーが出てきます。のちに美術コンサルタントの会社を設立します。どれが一番面白いか。釈迦涅槃図、キリシタンの宗教画であるとの鑑定です。門井慶喜の、いつもの歴史ものとは離
読了日:01月12日 著者:門井 慶喜

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