「木挽町のあだ討ち」永井紗耶子 新潮社
ここは木挽町、歌舞伎の森田座の芝居小屋があります。
ここの裏通りで仇討ちがあった。少年が六尺豊かな侠客を討って、首を切り取った。
後に、あだ討ちの縁者が事のいきさつを聞いて回る。
順番に、芝居芸者、立師、女形、小道具方、戯作者。
芥川龍之介の「藪の中」黒澤明監督の「羅生門」は聞けば聞くほど誰もが嘘を語る。
そんなのじゃないよ。
あだ討ちはあだ討ちだけど、ただのあだ討ちじゃないのだよ。
実はねぇ、このお話には裏がある。父親が死んだ背景も違うし、あだ討ちの手順も違う、狙いも違う。
芥川龍之介そこのけ、黒澤明監督そこのけ、もっと違うお話なんだよ。



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