剣持麗子のワンナイト推理
「剣持麗子のワンナイト推理」新川帆立 宝島社
剣持麗子は大手弁護士事務所の弁護士だ。
当然、企業法務が仕事で報酬は桁違いだ。
亡くなった先輩弁護士の仕事を引き継ぐことになった。
民事訴訟、民事相談で、金にならないこと甚だしい。
当然、昼は表の仕事をして、夜にパートタイムの仕事をするしかない。
これ、一昔前の探偵小説なんですよ。
最近のミステリーは動機が問題だとか、犯行に至る経過心情に焦点を当てる。
これは古臭い。
アリバイ、密室、凶器が焦点なのだ。
最初のクライアントはホストクラブのホストで、源氏名が信玄、本名が黒丑益也。
クロウシマスヤ=苦労しますや、本人は自分の名前が嫌いなのだそうな。
報酬を取りはぐれる。カラッケツなのだ。
短編集なのだが、全部の短編に黒丑が絡むことになる。
なんでそうなるか、それはね、作者がそのように仕向けているから。
江戸川乱歩や横溝正史の探偵小説を、現代の姿で提供したものです。
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