おれは一万石
「おれは一万石」千野隆司 双葉文庫
竹腰正紀、美濃今尾藩三万石の次男なのだ。
出だしは将軍家御前試合で決勝で下妻藩の井上正広と対戦する。
結果は敗れた。
正紀に婿入り話がある。
相手は下総高岡藩一万石井上家、京という姫がいて婿入りするのだ。
挨拶に、ということで、高岡藩邸を訪問した。
門前に百姓がいて、門番から追い払われている。
話を聞いてみると、下総小浮村の名主の息子で、利根川が洪水で決壊しそうだ。
杭二千本が必要だ。藩で用意していただきたい。
わかった、殿に伝えよう。
藩は手元不如意でどうにもならない。
まだ婿入りもしていないうちから、心を砕き、足を延ばし、なんとか杭二千本を手当てした。
ここから堤防の補修に百姓と共に奔走する。
婿入り話には反対派がいます。
竹腰家は尾張徳川家の流れ、井上家の血統を守ろうという反対派がいる。
高岡藩の井上家、下妻藩の井上家、双方手を結んで、井上家を守ろうという動きがある。
書き下ろし文庫のシリーズ第一作です。
端緒の巻は婿入りの手前まで、この先、長いシリーズが続くのだろうと思います。
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