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2023年3月 2日 (木)

2月に読んだ本

2月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:5193
ナイス数:156

審議官審議官感想
[空席]神奈川県警刑事部長時代。大森署は前署長は神奈川県警にに離任、新署長はまだ赴任していない。緊急配備の要請が二件押し寄せた。副署長以下署幹部はパニックになる。どうする?[内助]大森署時代。管内で焼死体が出た。竜崎の妻冴子はデジャブー、どこかで同じ事件があったような感覚に襲われる。カンはピタリ。見事に犯人を指し示す。[荷物]大森署時代。長男の邦彦が外国人から荷物を預かる。受け取る人が電話に出ない。思い余って、荷物を開けてみると、白い粉が入っていた。[選択]大森署時代。長女美紀はチカン騒動に巻き込まれた。
読了日:02月28日 著者:今野 敏


石礫 機捜235石礫 機捜235感想
機動捜査隊、警ら隊。私服で覆面パトカーの機捜、制服で白黒パトカーの警ら。コールサインの機捜235の意味は、2は第二機動捜査隊、3は第三方面を、5は個別の車両番号。機捜歴が長いから中堅の高丸がパト長、縞長はうんと年長だが、サブの役目。さえない年寄りポリに見えるが、縞長は見当たり捜査の達人なのだ。指名手配書を見て覚えて、雑踏の中で指名手配者をピックアップできるのだ。車中からコンビニに入る人物を見て、停めてくれ。企業爆破事件の指名手配者だ。逮捕して、コンビニの防犯カメラの画像を見ると、共犯者がいるぞ。ここからは
読了日:02月27日 著者:今野 敏


0 ZERO0 ZERO感想
堂場瞬一にしては珍しく、警察もの、新聞記者もの、スポーツものではない。小説家の物語なのだ。初老の作家がいる。エンタメ畑の小説で権威を確立している。最初は純文学がでスタート。すぐにエンタメ系に転じた。同じ高校大学の後輩で小説家がいる。弟子と言ってもええでしょう。巨匠が亡くなり、弟子は師匠の評伝を書こうと志す。とっても読みづらい本なのだよ。興味が湧くお話ではない。構成の都合上、77ページの小説がアンコで挟まっている。この小説が読みづらいのだ。読む気がしない。読み飛ばしてしまった。いつもの堂場瞬一とは違います。
読了日:02月26日 著者:堂場瞬一


風の値段風の値段感想
天木警部補、居酒屋で野球経験者と友達になった。相談を受けた。その会社は風力発電のベンチャー企業なのだ。洋上発電で、浮体式風力発電を目指している。転職してきた技術者が前の会社の技術データを会社のサーバーに置いている。特許などに抵触するのじゃなかろうか。詳しく聞いてみると、その技術者は大学時代のチームメイトじゃいか。彼はピッチャー、天木はセカンドだった。署内に報告して、不正競争防止法違反で調べることになった。捜査の結果、逮捕して取り調べることになった。チームメイトと向き合って調べる。できるか、お前。やらせてく
読了日:02月24日 著者:堂場 瞬一


剣持麗子のワンナイト推理剣持麗子のワンナイト推理感想
剣持麗子は大手弁護士事務所の弁護士だ。当然、企業法務が仕事で報酬は桁違いだ。亡くなった先輩弁護士の仕事を引き継ぐことになった。民事訴訟、民事相談で、金にならない。当然、昼は表の仕事をして、夜にパートタイムの仕事をするしかない。最初のクライアントはホストクラブのホストで、源氏名が信玄、本名が黒丑益也。クロウシマスヤ=苦労しますや、本人は自分の名前が嫌いなのだそうな。報酬を取りはぐれる。カラッケツなのだ。短編集なのだが、全部の短編に絡むことになる。江戸川乱歩や横溝正史の探偵小説を、現代の姿で提供したものです。
読了日:02月19日 著者:新川 帆立


固結び 損料屋喜八郎始末控え固結び 損料屋喜八郎始末控え感想
喜八郎の営む損料屋は表の顔、喜八郎の前職は北町奉行所の同心で、奉行所を裏で支える人なのだ。7編の短編集。なんとも古いなぁ。とても現代の語り口とは思えない。山本一力好みの読者にだけ物語を広げるんでしょうね。落語の人情噺、浪花節と、まぁ、似たようなもんです。様式美というやつですね。好みが合おうと合うまいと、押し切ってしまうのが山本一力なんですね。これで最後にしよう、これっきりにしよう、と思っても、新刊が出ると手に取ってしまうんですね。いやいや山本一力はこれで仕舞いにしよう。損料屋喜八郎のシリーズは終わりでしょ
読了日:02月17日 著者:山本 一力


芦屋山手 お道具迎賓館芦屋山手 お道具迎賓館感想
[上流階級 富久丸百貨店外商部]のスピンオフだと思って読み始めた。違った。茶道具の古いのには付喪神が取り付く、彼らの座談会パーティの様子でした。信長の時代、秀吉の時代から、名器は選りすぐられて名物と名前を高めていく。淡交社の雑誌「なごみ」に「けっこうなおてまえ」として連載されたもの。小説としては型破りな、衝突混乱を期待してはいけない。芦屋の山手で高座の滝の近くのお屋敷でのことです。このお屋敷のあるじは、先生と呼ばれ、リタイヤしているようで、動かずとも投資が結実しているのだ。ほうっかむりさんというアラブ人が
読了日:02月15日 著者:高殿 円


倒産続きの彼女 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)倒産続きの彼女 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)感想
山田川村・津々井法律事務所に勤める剣持麗子ですが、今回はサブの役割。ヒロインは美馬玉子。ゴーラム商会が倒産しそうだ。倒産法務の案件なのだ。通報があって、経理部の近藤まりあが過去に勤めた三社が倒産している。ゴーラム商会も近藤まりあが潰そうとしていると告げる。美馬玉子と剣持麗子は近藤まりあを担当することになった。過去の三社を調べたが、倒産するべくして倒産したのだ。ここから先はネタバレになるから語らない。著者は現役の弁護士です。弁護士とはそんなことをするの、どこまでやると逸脱行為なの。そっちのほうが興味を引かれ
読了日:02月13日 著者:新川 帆立


涅槃 下涅槃 下感想
城を攻め落とされてお福が宇喜多直家を頼ってきた。自然に後妻に収まるのに時はかからなかった。ねやの描写がねっとりと数ぺーじにわたって続く。題名が「涅槃」であるのに、領内の経営の描写や領土拡張の手順も自然な筆致なのに、ねやの描写はトッテツケタように思える。商家に育っただけに、武将の心得に従わず、商機・経営の心得で動く。そのあたりは、自分の育った流域から本拠地を動かすあたりにもうかがえる。現在の岡山市に石山城を建てた。岡山市の繁栄はここから始まった。織田と毛利の間で、二転三転、去就を替えた。これも商機を図ること
読了日:02月12日 著者:垣根涼介


涅槃 上涅槃 上感想
宇喜多家は悪評のほうが多いです。関ケ原での敗戦、「宇喜多の捨て嫁」などの小説。これらが基になっています。没落した宇喜多を再興するお話です。宇喜多八郎は城を追われてかつかつに生きていた。町が好きで、豪商の阿部善定に気に入られた。八郎はまだ14歳か15歳、巷の女店主にねやのあれこれを伝授された。週刊朝日ですよ、数ページにわたってねっとりと書き込まれている。八郎は浦上の軍勢に従った。兜首を上げて、乙子城を得た。砦よりましな程度の破れ城だった。米の石高は望めない。運上に賭けた。吉井川の船に運上をかけた。直家と名乗
読了日:02月11日 著者:垣根涼介


花下に舞う (光文社文庫 あ 46-13)花下に舞う (光文社文庫 あ 46-13)感想
弥勒シリーズの読み残しです。最新刊が出版されて間に読み残しがあると分かってきた。始まりは、因業な金貸しが殺された。後妻も道連れに殺された。二人とも、死に顔はびっくりしたような顔だった。犯人は分かりました。金を借りた商人だった。その下手人も匕首で咽喉を突いて自殺した。これで一件落着、奉行所はそのように裁いた。いえいえ、これにはもっと深い真相があるのです。同心の小暮新次郎が活躍する巻です。遠野屋清之介の商売の場面が出てきます。新機軸のビジネスを広げて行きます。このような脇筋を交えて小説が展開していくから面白い
読了日:02月08日 著者:あさのあつこ


鬼を待つ (光文社文庫 あ 46-12 光文社時代小説文庫)鬼を待つ (光文社文庫 あ 46-12 光文社時代小説文庫)感想
「乱鴉の空」を読みました。あれれ、これは弥勒シリーズだ。シリーズの中間の二作をまだ読んでいない。読まなきゃ。殺しだ。咽喉に五寸釘が突き刺さっている。殺されたのは大工の棟梁。続いて豪商の主人が殺された。これも五寸釘で咽喉を突き通してある。主人公の遠野屋清之介に商戦を挑んできた。清之介は商談を断った。姪を嫁にと誘いをかけてきたが、きっぱり断った。その矢先に豪商は殺されてしまった。殺しの仕掛けは生まれ故郷の嵯波藩からだった。このシリーズ、主人公は商人なのに、生まれ育ちの武士の縁が沸き上がってきて、話が複雑になる
読了日:02月07日 著者:あさのあつこ


ハヤブサ消防団ハヤブサ消防団感想
三馬太郎はミステリー作家だ。太郎の両親は離婚して、太郎は母方に引き取られたが、父が亡くなって、地所を相続した。その父の実家に引越した。誘われてハヤブサ地区のハヤブサ消防団に入った。入団以来、火災が続く。放火なのか失火なのか判然としない。ソーラー発電のセールスがハヤブサ内に動いている。火事に遭った家がソーラーを断った家だと分かってくる。ソーラー設備の業者はオルビス十字軍の別動隊だと分かってくる。これ以上、内容を紹介するのはやめておきます。池井戸潤はビジネスノベルで名高いです。「半沢直樹」「下町ロケット」など
読了日:02月06日 著者:池井戸 潤


木挽町のあだ討ち木挽町のあだ討ち感想
ここは木挽町、歌舞伎の森田座の芝居小屋があります。ここの裏通りで仇討ちがありました。少年が六尺豊かな侠客を討って、首を切り取った。後に、あだ討ちの縁者が事のいきさつを聞いて回る。順番に、芝居芸者、立師、女形、小道具方、戯作者。芥川龍之介の「藪の中」黒澤明監督の「羅生門」は聞けば聞くほど誰もが嘘を語る。そんなのじゃないよ。ただのあだ討ちじゃないのだよ。実はねぇ、このお話には裏があります。父親が死んだ背景も違うし、あだ討ちの手順も違う、狙いも違う。芥川龍之介そこのけ、黒澤明監督そこのけ、もっと違うお話なんだよ
読了日:02月04日 著者:永井 紗耶子


乱鴉の空乱鴉の空感想
「弥勒」シリーズの最新刊なんですが、「弥勒」シリーズとは名乗っていない。設定も登場人物もシリーズそのままなんですが、なぜそう名乗らないんだろう。冒頭、主人公の一人の小暮新次郎が行方不明になった。手下の岡っ引き伊佐治も大番屋に引っ立てられた。遠野屋清之介は伊佐治の釈放に動く。小暮新次郎が姿を現すのは、物語の9割も進んだ頃に出てくる。なんで隠れたのか狙われたのか、いまいち事情が呑み込めないなぁ。まれ吉という新キャラクターが登場する。手品を得意とする。この巻だけの登場なのか、この先も活躍するのか。楽しみ。
読了日:02月02日 著者:あさのあつこ

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