南海ちゃんの新しいお仕事 階段落ち人生
「南海ちゃんの新しいお仕事 階段落ち人生」新井素子 角川春樹事務所
わたし、高井南海、階段から転がり落ちる癖がある。傷しても骨折してもたちまち治ってしまう。
その時、痛いの痛いの、飛んでけぇ!と呪文を唱えるんですよ。
それを見ていたのが、板橋徹也、靄が見えるのだ。その靄に大勢が引っかかって怪我したり死ぬ。
板橋は有名会社の常務、板橋は南海をリクルートする。
板橋が靄を見つけて南海が靄に触って粉砕して無力化してしまうのだ。
南海はみなみと読みます。
そうですよ、ラノベです。
南海のモノローグで書かれています。
会話と心のだだ漏れが混然一体となって、饒舌体、連綿体、さらりとは読みにくい体裁になっています。
文中に、丁寧体とぞんざい体が混載されていたら、読む視点が定まりにくいでしょ。
遠慮はありません。自由奔放に語っています。
著者の新井素子はラノベの草分けだと言われています。
女学生言葉のような新口語文、彼女の創作によるものです。
その舌足らずの口語で哲学を語るのです。
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