ぜにざむらい
「ぜにざむらい」吉川永青 朝日新聞出版
岡源八、若狭の小領主のこども、朝倉が負けて所領を捨て逃げ出した。
山に入って獣を狩り、浜の商人に売って金を得た。
ちからになってくれたのは敦賀の商人、久治、久治の勧めで近江の蒲生家に仕官した。
蒲生氏郷は伊勢松坂に転封になった。
岡源八は金貸しを始めた。ぜにざむらいとそしられた。
蒲生氏郷はさらに会津に転封になった。
氏郷の死後、蒲生家は家中の統制が取れなくなり、転封になった。小大名に格下げとなった。
岡源八は岡佐内と名前を変えていた。蒲生家を退去して会津に残った。
新しい領主の上杉家に仕えた。
上杉家は徳川家康に歯向かった。
この先、もっともっと転変が続きます。
それはともかく、岡佐内が好むのは、銀小粒や銅銭を部屋中に広げてふんどし一つでその上に寝そべること。
獣の狩で神経を尖らせて、戦の機微が見えてくるのだ。
敵が来る切所、敵が怯む瞬間が見えてくるのだ。
単なる銭の亡者ではないのだよ。
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