まいまいつぶろ
「まいまいつぶろ」村木嵐 幻冬舎
徳川吉宗がいる。三人の子がいる。
長男(幼名、長福丸)家重、この子は出産時にへその緒が巻き付いて酸素不足となり、体に障害がある。
話す言葉が聞き取れない。足に障害があり、手にも障害があり、筆を持てない。
膀胱にも障害があって、常に垂れ流しとなる。
小便の濡れた跡が残るので、口の悪い大名はまいまいつぶろ(かたつむり)と噂する。
秀忠の次期将軍を家康は長子相続と祖法を定めた。
吉宗、悩む。
祖法に従うか、現実を優先させるか。
旗本の子弟の上様拝謁の折り、ひとりの若者が家重の言葉が聞き取れるのが分かった。
さっそく、登用して、小姓に任命、通訳者とする。
名前が大岡忠利、大岡忠相のはとこなのだ。
言葉が聞き取れるようになると、家重、思慮深くて理解が速いのだ。
家重に子供も誕生し、これなら後継問題で悩むことはない。
吉宗は大御所に下がり、次期将軍は家重と決定する。
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