童の神
「童の神」今村省吾 角川春樹事務所
プロローグが取っ付きにくい。読むのを止めようかと思うが、本編に入るとスムーズに読める。
平安の世の中です。都の殿上人が栄耀栄華、地方の民は飢えに瀕している。
京(みやこ)人は、土蜘蛛、鬼、夷などを化外の民として、童(わらべ)と呼んだ。
従った民を童として、従者として駆使し、荘園でこき使った。
童とは尊称ではない、蔑称なのだ。
藤原道長の指揮のもと、源満仲が首魁、源頼光、渡辺綱、坂田金時などが従う。
歯向かうは、桜暁丸(おうぎまる)、袴垂、花天狗など。
葛城山に拠り、畝傍山に拠り、大江山に拠る。
京人からは酒呑童子と呼ばれる。
悲劇で終わります。そういう史実だからね。そこは逆らえない。
奈良朝から平安にかけて、武力で捻じ伏せ、従わせていったのは、説話、おとぎ話に残っている。
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