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2023年10月 1日 (日)

9月に読んだ本

9月の読書メーター
読んだ本の数:11
読んだページ数:3694
ナイス数:127

極楽征夷大将軍極楽征夷大将軍感想
鎌倉幕府の終わり、足利高氏(尊氏)足利高国(直義)高師直、この三者の物語です。後醍醐天皇の命によって周囲を斬り従えた。当初はお褒めに預かったが、朝敵となった。脇役に、赤松円心、楠木正成、新田義貞、北畠親房。兄は極楽者、なんにも考えてはおらぬ。弟は切れ者、政庁の屋台骨は弟が支えている。足利家家宰の高師直は戦下手、軍事面はからっきしで、政務にのみ適している。室町幕府の始まりをわたしは知らんのです。この本で、そういう成り立ち・経過で始まったのかと理解が及びました。さて、四つに分かれた最終章で始まるストーリーには
読了日:09月29日 著者:垣根 涼介


NHKが悩む日本語 放送現場でよくある ことばの疑問NHKが悩む日本語 放送現場でよくある ことばの疑問感想
副題に、放送現場でよくあることばの疑問 QアンドA、視聴者が悩みを提示して解決篇を提示するスタイルです。重箱の隅をつつくような質問で、どうでもええんだがねぇ。お正月か正月か 水道管が凍る 水道管は凍らない、水が凍る なるほど、その指摘は正しい 爪痕を残す 本来悪い意味で使用するはずです 印象付ける 成果を挙げる という意味での例が増えています 間違いでは? はい、ご指摘の通りです。食べ歩き、歩き回って食べ物を探すこと、それが、食べながら歩くこと、意味が変わっています。中には、視聴者の指摘は当たっています。
読了日:09月23日 著者:NHK放送文化研究所


無人島、研究と冒険、半分半分。無人島、研究と冒険、半分半分。感想
前に読んだ本に「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。」があって、川上和人は面白いと深く印象付けられた。著者は現在50歳くらい。この本で、南硫黄島を探検しているが、それは30歳くらいのころ。まだ研究者若手のころだ。実は、40歳のころ、再び南硫黄島を探査している。最初は下っ端、今度は研究コーディネーターという役目を帯びている。50歳の今では、現場に出るのは若手に譲らなきゃならないかどうか。かなり頻繁にギャグを交えている。東大、東大大学院を経て、森林総合研究所鳥獣生態研究室長。大学以外でも研究者の道はある
読了日:09月21日 著者:川上 和人


こぼれ桜 摺師安次郎人情暦こぼれ桜 摺師安次郎人情暦感想
シリーズもので「いろあわせ」「父子ゆえ」これで三作目です。短編5篇ですが、生まれ合わせはこういうことだったのか。半次郎はもともとは武士の生まれです。大火事で家も焼け、両親も焼け死にました。父の弟が家を継ぎ、半次郎は死んだと処理されました。その後、叔父には子供がいない。半次郎の子、信太を養子にもらいたいと申し出た。もちろん、お断りです。錦絵、絵草紙、絵師がいて、彫師がいて、摺師がいます。それぞれの作業工程に詳しい。業界の教科書にも使えるね。錦絵に、絵師、彫師の名前はあっても、摺師の名前はない。そういう世界で
読了日:09月18日 著者:梶 よう子


百鬼大乱百鬼大乱感想
とても読みにくい小説です。主人公は太田資長、幼名は源六、後世、道灌の名前で知られています。足利幕府のころ、関東には鎌倉公方がいて、さらに関東管領がいます。両社は勢力争いを重ね、鎌倉は焼け、古河に移って古河公方と称します。鎌倉公方・古河公方は奉公衆に支えられ、奉公衆の巨魁は簗田持助です。関東管領は上杉、太田の家は管領方に所属します。ここまでが半分。前半分は父太田資清が主人公、後半分は子太田資長、出家後の名前は道灌。京都は応仁の乱で、関東の混乱を仲裁する手はない。太田資長は、上杉管領が関東を掌握させるまでに至
読了日:09月14日 著者:真保 裕一


霜月記霜月記感想
草壁聡次郎、まだ18歳の身ながら家職の町奉行を拝命する。父藤右衛門は家督相続・隠居願いを提出したまま出奔してしまった。聡次郎は料理屋賢木に寓居する、祖父左太夫に相談した。町奉行に就任して、町人が殺される事件があった。死者は豪商信濃屋の三番番頭だった。ここから町奉行の詮議が始まる。時の筆頭家老は佐久間隼人正、政変を経て筆頭家老に就任したのだ。詮議の末、家老を追い落とした。この家老は第一作・第二作での家老ではない。何度も政変があった藩なのだ。神山藩は日本海に面する藩、城と港との行程は一日がかりの藩なのだ。
読了日:09月12日 著者:砂原 浩太朗


マル暴ディーヴァマル暴ディーヴァ感想
前々作「マル暴甘糟」前作「マル暴総監」の発展版です。甘糟は巡査部長暴対係、総監とは警視総監です。総監は夜の見回り(お前は遠山の金さんか)をやっている。ヤクザのフロントが絡むヘロインの摘発事件です。他に出るのは、元警視監、ジャズクラブのマスター、現役の警視正、趣味でジャズシンガーをやっている。もちろん薬物の摘発はみごとに逮捕に至ります。設定がこんなに飛び跳ねた設定ですもの、シリアスな小説ではありません。くすぐりのキーがあちこちに転がっています。ディーヴァとはオペラ業界では歌姫のことを言います。ジャズシンガー
読了日:09月10日 著者:今野 敏


【ドラマ原作】転職の魔王様2.0 (PHP文芸文庫)【ドラマ原作】転職の魔王様2.0 (PHP文芸文庫)感想
前作 転職の魔王様 と設定は同じ。プロローグ 第一話 大事な部分って働いてみないとわからないんですよ 第二話 求職者の人生に責任を持つことはできません 第三話 転職を生き甲斐みたいにしては駄目です 第四話 優等生は、社会に出たら気をつけないといけないんですよ 第五話 大人なんだから、自分で決断すればいいんですよ エピローグ 前作と違うのは、転職の天使様が現れること。第五話で、主人公未谷千晴に大転換が出現すること。垣根涼介に「君たちに明日はない」のシリーズがあります。そっちは首切り、こっちは転職、似ていても
読了日:09月07日 著者:額賀 澪


長島忠義 北近江合戦心得 (〈二〉) (小学館文庫 Jい 04-2)長島忠義 北近江合戦心得 (〈二〉) (小学館文庫 Jい 04-2)感想
主人公は元は浅井家にいた。上士・遠藤の嫡男だが、大石与一郎と名乗っている。羽柴家の足軽になっている。浅井家の嫡男がさらし首になった。刑場を襲撃して首を奪った。その罪で織田信長に追われている。事情が分かった上で、侍身分ではなく足軽として抱えているのだ。秀吉は北近江を宰領している。隣国の越前の情勢が怪しい。与一郎は越前を探るように秀吉に命じられた。越前の国衆は仲間割れしている。一揆が起き、一揆勢は国衆を追い払った。加賀の一揆勢に合流した。同じ一向宗だからだ。信長は伊勢長島の一向宗を鎮圧した。次は越前加賀の鎮圧
読了日:09月06日 著者:井原 忠政


アンダードッグスアンダードッグス感想
1997年、香港返還の一年前、中国に施政権が変わる前、銀行の貸金庫から大量のフロッピーと書類が運び出されようとしている。それには各国の政治家の悪事の証拠が記載されているのだ。イタリアの富豪マッシモ・ジョルジアンニは古葉慶太に目を付けた。強奪に参加することを強制された。香港にはチームがいた。古葉はそのチームのリーダーに擬せられた。凄まじい抗争で、古葉以外は全員死んでしまった。最初に登場人物の表があるが、それには出ていない人物が覇権を争う。20年後の2018年、エピローグが出てくるのだが、本編の間に切れ切れに
読了日:09月05日 著者:長浦 京


世界をめぐる動物園・水族館コンサルタントの想定外な日々世界をめぐる動物園・水族館コンサルタントの想定外な日々感想
日本でただ一人の動物園・水族館コンサルタントなんだそうです。もともとは広告業界から出発し、写真に手を染め、独立して、フリーマガジンの「どうぶつのくに」を発行したのが始まりです。動物園・水族館から情報が集まり、いつのまにか業界の情報のハブのような存在になっていました。ドイツのランゲ博士と知り合い、馬が合って、二人で動物園・水族館コンサルタント始めることになります。会社屋号は、azc-Aquarium Zoo Consulting-動物商、魚卸屋とはちがいます。動物園・水族館のコンセプトに関わったり、広告宣伝
読了日:09月03日 著者:田井 基文

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