金春屋ゴメス 因果の刀
「金春屋ゴメス 因果の刀」西條奈加 新潮文庫
2007年のころ、「金春屋ゴメス」「芥子の花 金春屋ゴメス」を読んだことがある。
3巻目が久しぶりに復活した。
ゴメスとは、馬込播磨守寿々、通り名はゴメスです。
長崎奉行だが、女なんですよ。怪力の持ち主で女とは信じられない。
時代は今より百年先、日本国には江戸国が内在していて、徳川幕府が江戸国を仕切っています。
SFでパラレルワールドと思ってもよろしいし、ロマネスクのジャンルと思ってもよろしい。
日本国と江戸国の争いのお話し、違うなぁ、日本国の欲深なやつが江戸国を乗っ取ろうとするお話し、なのかなぁ。
お話しはシッチャカメッチャカな仕立てなので、筋がどうのこうのはどうでもよろしい。
どれだけ歪んだ筋立てで迫るかを楽しんでください。
題名の「因果の刀」小道具のひとつです。そんなに意味深いものじゃありません。
作家のスタートが金春屋ゴメスなので、最初はファンタジー作家だと思い込んでいました。
江戸の長屋もの、お店ものがすっかり身について、ゴメスはちょっと異質だなぁ。
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