もう、聞こえない
「もう、聞こえない」誉田哲也 幻冬舎
第1章、何を伝えたいのか戸惑いました。本気で読むのを止めようかなと思いました。
警官に菊田巡査部長がいる、お、姫川玲子のスピンオフじゃん、違った、菊田は女だった。
100ページあたりで、うんと前、ちょっと前、今の三つの時が同時に語られているのだと分かる。
今の被疑者が声が聞こえるという意味は、ちょっと前に殺された女の声なのだ。
幽霊とは言わない、他界した者からの声が聞こえるのだ。
他界した者からの念は現世の人間になかなか届かない。
届くと、破壊的な伝達が完成するのだ。
ちょっと前に他界した女は、うんと前の殺人事件のことを伝えようとしているのだ。
誉田哲也にしてはハズレだなと思ったが、そうではない、100ページ過ぎるとモノゴトが全部するするとほどけてくるから。
« ばか かば ちんどんや | トップページ | シャルロットの憂鬱 »
コメント