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「日本語のコーパスの世界へようこそ」砂川有里子 大修館書店
副題に、気になる言葉の使い方を調べてみよう!
コーパスとは何、辞書はこういうものですと断定します。
コーパスは概念規定しない、例示する、大量に並べる、見ていると自然に本質に誘導されます。
最初、めちゃくちゃ乗りにくい本です。
最初は仏頂面でただ読み流すだけ、どこかから突然面白くなります。
著者は大坂外国語大学出身、筑波大学名誉教授、日本語の教師を養成し、海外在住の外国人の日本語教師を育ててきました。
ゴーンが逃亡したのは、国外か、海外か。
オネエ言葉は役割語。
「男」と「女」の描き方。
職場で人を何と呼ぶ?
「全然」と「全く」
コーパス+少納言+中納言で検索してみてください。知らない世界が開けてきます。
「万、已むを得ず」幸田真音 PHP
ばん、やむをえず、と読みます。
主人公は渋沢栄一の孫、渋沢敬三。
科学者を志したが、祖父栄一の慫慂で第一銀行に入行する。
350ページの本だが、205ページで日銀副総裁に就任、日銀総裁、大蔵大臣にも就任する。
敗戦の日本は大量の戦時国債を発行している。
国土は半減し、大量の復員兵士が帰還してくる。インフレは必至の状態だ。
大蔵大臣の渋沢敬三は財産税を課することとする。
同時に、新円に切り替え、証紙を発行し、旧円に証紙を貼ることとする。
これにより、インフレは回避できた。
渋沢自身も財産税物納で家屋敷を敷地ごと納付して、素寒貧になった。
この本には書いてないが、財産税を納付するのに戦時国債で支払うのはあると思う。これで国債が消滅するなら一挙両得だ。
万、已むを得ず、313ページに出てくる。閣議で説き伏せるのに、この言葉が出てきたのだ。
国宝はその重要度・値打ちは分かる、伝わる
重要文化財、重要文化財の中から国宝が選抜されるんですよ
国宝が横綱大関クラスなら、重要文化財は関脇小結くらいの重要度はあるんですよ
その値打ちの程度が伝わってこない
もっと値打ちのある呼び方に変えなきゃならないなぁ
その原因として、県の重要文化財、市の重要文化財にあると思います
そこにはガラクタもどきと逸品とが混在しています、これが足を引っ張っている
文化勲章と文化功労者、この関係に似ていると思いませんか
文化勲章には圧倒的に値打ちが伝わってきます
文化功労者、それなんぼのもん?、いまいち値打ちが安く見られます
県のスポーツ功労者、市のスポーツ功労者、これを乱発するから、そこに原因があるのかも
「最後の甲賀忍者」土橋章宏 角川春樹事務所
残念なお知らせがあります。この本を読んでもときめきません。
時は幕末、幕府に甲賀衆は武士に取り立ててくれるように願い出ます。
却下。
それならば新政府につこう。戦で功を挙げて武士に取り立ててもらおう。
江戸城開城も済み、上野彰義隊も駆逐して、残りは奥羽列藩同盟への戦です。
会津の戦いも済み、残るは庄内藩のみ。
文体が現代文で締まりがないのです。これでも時代小説か。
漫画の原作提供、ゲームの構成、そっちのほうがまだ緊迫感に富んでいるよ。
小説家と出版社の担当者が二人で作った本でしょうね。
売ろうとする意図、面白く仕上げようという熱意が感じられません。
この本、売れたのかしら。
「超高速!参勤交代!」のように映画化されるのが目的なんじゃないのかしら。
新しいPCを買ったので、旧機から設定を移動します。
グーグルマイマップのところで、あれれ、パスワードのメモがない。
パスワードを記入するのに、なんだったかな。
あれだろうか、これだろうか。
恐らく、あっちだったり、こっちだったりすることはないよなぁ。
恐る恐るあれを書き込んでみて、それが正解でした。
これが使えないと、地図での軌跡の表現などができません。
おまけ、パスワードのメモが間違っていて、大慌てすることもありました。
市立図書館の貸出カード、ネット登録のパスワードのメモが間違っていました。
1942年生まれですが、メモには1942、パスワードのほんとは42、この後さらに数列が続きます。
パスワードが撥ねられました。考え直して正しい数字を打ち込みました。メモは書き直しました。
新しいパソコンを買いましたので、ウィルス対策ソフトが必要です。
マイクロソフトウィンドウズに標準装備の
Microsoft Defender に頼ることにしました。
設定は簡単でした。即、購入時に同梱のウィルスバスターは削除しました。
【パソコン修理屋の豆知識】
【Microsoft Defender】無料の標準搭載機能で十分かもよ【セキュリティ対策】
https://www.youtube.com/watch?v=HrW-j0EAeEY
ユウチューブのサイトです。ここの意見に従いました。
他のパソコンには McAfee が入っていますが、契約期限の到来前に解除する予定です。
ここまで、ウィルスバスター、ノートン、カペルスキー、ゼロウィルスセキュリティ
今はマカフィ、浮気を重ねて、覚えていない別のソフトを使っていたかもしれません。
「一場の夢と消え」松井今朝子 文芸春秋
近松門左衛門の一代記です。
京で公家侍の家に生まれ、武士になれずに京の芝居町でうろつき、芝居の物書きで名前を売り出す。
浄瑠璃の詞章、歌舞伎の筋書き、次第に名を挙げて行く。
京では坂田藤十郎一座の座付き作者としてあり、大阪では竹本座の人形浄瑠璃に携わる。
曽根崎心中で大当たりした。
京の興行主は竹屋庄兵衛、竹庄。大阪の興行主は竹田出雲。
近松門左衛門と名乗ったのは、京の近松寺で寺男をしていたことがあるからで、門左衛門とはどこから引いてきたのやら。
大阪に出て、曽根崎心中、国性爺合戦、心中天網島、女殺油地獄、これらはエポックメイキングな出し物として、小説に書き込んであります。
坂田藤十郎、市川團十郎、片岡仁左衛門、はるか先祖の名跡が出てきています。
書かれている時代は、徳川綱吉から吉宗の時代、赤穂47士の話題から緊縮が過ぎて興行受難の時代まで。
「異にする」の正しい読み方を知ってる? 約4割が「いにする」と誤読
https://sirabee.com/2024/08/30/20163334922/
ニュースサイトしらべぇのスレッドです。
わたしも「いにする」と読みました。
あれ、待てよ、わざわざ問い掛けるということは、そこで「ことにする」と読み替えました。
それで正解です。
ひらがなの「ことなる」は漢字の「異なる」と同一です。
漢字の「異なる」を使わずに、ひらがなの「ことなる」を使っているのだ。
それが普及して、「ことなる」は通用するのに、「異なる」は忘れ去られてしまったのだ。
その指摘に、なぁるほどぉ、ガッテン、ガッテン。
「オリンピックを殺す日」堂場瞬一 文芸春秋
語り手は東日スポーツのベテラン記者宮間、話しを繋いでいく役割なのだ。
次のオリンピックが某都市で行われるのだが、近い日程でぶつけてくるスポーツイベントがあるらしい。
現役を引退したトップアスリートで作るSHQ(SportsHedQuarters)と巨大IT企業ネイピアが、新しいワールドスポーツ大会「ザ・ゲーム」を開催するらしい。
趣旨は、スポーツマンの間でオリンピックに違和感を抱くようになったこと。
オリンピックはスポーツ貴族にリベートの金が乱れ飛び、広告代理店が運営を握り、テレビネットワークの買い取りにひれ伏している。
無観客で、テレビ放送なく、インタビューなく行われるイベントなのだ。
インターネットで動画を提供する。見るのはそれに限られる。
マスコミも会場内に入ることなく、一般人と同じ視点で見ることになる。
宮間は探る。スポーツOBの伝手を探り、アメリカのSHQ、ネイピアに接触し、次第に真相に近づいてくる。
オリンピック側はどうするか。
それは全く書いてない。
第1回のザ・ゲームは好評のうちに幕を閉じた。
ほんとにオリンピック側はどうするのでしょうね。
「日本語の冒険」阿刀田高 角川書店
これはエッセイだろうなぁ。起承転結があるわけじゃなし、小説ではないよね。
10篇の短文、主人公はそれぞれ違う。つまりは、誰でもええのだよ。普遍的なお話しなのだ。
いろはかるた、和歌俳句50首、幼い日の童謡、漢字を絵にする、クロスワード、日記:今日一日の良かったことだけを書く
残り4篇は、一言で括るのは面倒だ、読んでもらうしかない。
コラムにしては文字数・ページ数が多いのですよ。
エッセイのように心打つ狙いがあるわけでもない。
初出は[デジタル野生時代]に第5号から第14号まで10篇書かれたものです。
モニター上で人目を惹くには特殊な勘所が必要だそうです。
それを経た上での書籍化ですから、いわば、折り紙付きなんです。
8月の読書メーター
読んだ本の数:10
読んだページ数:3226
ナイス数:111武田の金、毛利の銀の感想
あれ、このメンツは「光秀の定理」の出演メンバーと同じじゃないか。破戒坊主の愚息と武芸者の新九郎。そうです、前作の続編なんです。信長に命じられて、光秀と愚息・新九郎は武田の金の算出を探りに甲州へ旅立つ。甲斐は武田家中に蔵前衆で仕えるもので、土屋十兵衛と名乗る男と知り合う。武田の金を探り、石見の銀を探ることを聞くと、武田の金については全部を教えよう。ついては、石見の銀を探るならわしも混ぜてくれぬか。この男土屋は徳川幕府の大久保長安なのではなかろうか。光秀と愚息・新九郎・土屋の四人はいざ、石見の国に入って行くと
読了日:08月24日 著者:垣根 涼介
Z世代の闇 物質主義に支配される韓国の若者たちの感想
副題に、物質主義に支配される韓国の若者たち 著者は韓国から脱出して日本国に帰化しています。Z世代とは20代30代を意味します。20代30代と40代50代とはどう違うかを述べています。結論、同じ。差はない。著者は物質主義を拝金主義と同一視しています。それ違うんじゃないの。全般にドグマが激しい。韓国では歯科医師であっただけに、医師の集団ストライキについて論じています。ストライキに賛成・反対を述べていません。立場を明快にし難いのかねぇ。著者は韓国を脱出して日本に帰化しました。それでも思考法は韓国人そのものです。
読了日:08月23日 著者:シンシアリー
60歳からの知っておくべき経済学 (扶桑社新書)の感想
一番チカラを入れているのは第2章、国債を発行して子孫に償還させるのか、この論議に終止符を打っている。国債は資産化して稼ぐチカラになっているのだ。もっと国債を発行して税金の依存度を減らしてもよい。東日本復興税というのがある。税金ではなく国債を発行して充当すべきだったのだ。国債の償還期限を100年200年にして年単位の償還を少額にすれば解決する。第5章 個人資産の形成と防衛術 終章 シニア読者に役立つ新視点 資産を持っている人なら迷うところだが、持たざる人は悩みようもない。最後は著者の論旨ではない、わたしの考
読了日:08月21日 著者:髙橋 洋一
惣十郎浮世始末 (単行本)の感想
木内昇はきうちのぼりと読みます。女流作家。服部惣十郎は北町奉行所の常町廻同心、妻郁が死んでから何年か経つ。薬種問屋興済堂が火事で焼け、焼け跡に主人と番頭の死体があった。赤根という医者が絡んでいることがわかった。全編、赤根、別名平埜という男を探すのが通しのテーマなのだ。インチキお札売り、間違い逮捕の真犯人を突き止める、などの別件も片付ける。もう一つのテーマは種痘、疱瘡の対抗策は種痘しかないのだ。その種痘に絡んでの漢方医と蘭方医の争い、種痘の術式の一番乗りの争い。果ては幕閣老中の政権争い、そんなものを背景に進
読了日:08月17日 著者:木内 昇
控えよ小十郎の感想
活字ポイントが小さい。ページ数の割に中身が詰まっている。佐藤小十郎は伊達政宗に仕えた。政宗はまだ六歳で梵天丸、小十郎年齢は十六。門閥も多数で、このなかから出頭して行くのはなかなかなのだ。政宗が伊達の総領として采配し、南奥羽を支配するようになった。居城は最初は山形県の南の某地だし、福島県の会津だったこともあるし、晩年は宮城県仙台に置くようになった。地名がよく呑み込めない。よく分からないまま読み進めていく。秀吉の小田原征伐、このへんから時代の波にアジャストできるようになる。控えよ、控えませんよ。宰相にまで登る
読了日:08月16日 著者:佐藤 巖太郎
うつけ屋敷の旗本大家 (幻冬舎時代小説文庫 い 71-1)の感想
三河雑兵心得が14巻、北近江合戦心得が4巻、他で書いている有名シリーズです。父の怠慢で十代で相続し、父は隠居、身代わりで甲州勤番となり、五年経って江戸に戻った。屋敷の庭には家が建て込んでいて、父は貸家を始めていた。店子には、ヤクザ一家、その他の問題ある店子たち、一番問題なのは老中の妾が住んでいること。この大問題を息子はどう乗り切って行くんでしょうね。書き下ろし時代小説文庫は読み切りです。読み切りなんですが、評判が上がれば続編がなんぼでも続いてくる。面白くて読み続けるのやら、癖で読み続けているのやら、どっち
読了日:08月10日 著者:井原 忠政
クスノキの女神の感想
前作「クスノキの番人」のシチュエーションを引き継いでいます。今度のヒロインヒーローは女子高校生と中学生くらいの男の子。二人は絵本を完成させようとしている。少年が絵をかき、少女が物語を綴るのだ。めちゃめちゃ真っ直ぐなお話しです。読むほうが打ちのめされるほどストレートなお話しです。絵本のテーマは、将来の姿をクスノキに教えてもらうこと。絵本の結末がどんなかはここでは語らない。自分で読んでね。クスノキの三作目はたぶんない。月郷神社のオーナーは千舟です。認知症が進んで老人ホームに入った。語り手の玲斗はどう生きるか。
読了日:08月08日 著者:東野 圭吾
首木の民の感想
被疑者久和秀昭武橋大学客員教授が警ら隊に逮捕され、志村署の刑組課に留置された。車の中に血の付いた財布が発見されたからだ。公務員全体と話したくない。警察も公務員、聴取を拒否する。ただし、経済についての話ならしてあげてもよい。本の半分を過ぎても経済講義は終わらない。主眼は国債についての話に集中する。誉田哲也については、血塗れ誉田か爽やか誉田しか知らない。新発見がありました、学びの誉田です。この学びの誉田、よく分かる。巻末に参考文献があるが、高橋洋一・三橋貴明・森永卓郎、彼らの見解に沿って語られる。それでよい。
読了日:08月07日 著者:誉田 哲也
三河雑兵心得 【十四】-豊臣仁義 (双葉文庫 い 56-15)の感想
大久保忠与が生死の境にいるそうな。家康は茂兵衛に死ぬ前に見舞いに行ってくるよう申し付けた。淀の城から小田原まで鉄砲百人組、総勢三百人が四日で駆けつけるのだ。箱根の山中で野武士に襲われた。反撃して蹴散らした。捕えてみると、首領は風魔の小太郎だった。小田原の牢に繋いだ。これは脇道のネタ、太閤秀吉と関白秀次の仲が急速に悪くなる。世子徳川秀忠が聚楽第にいる。人質になりはしまいか。茂兵衛は家康に命じられて救出に向かう。その後、太閤と関白の仲は最悪となり、高野山で腹を切った。茂兵衛の立場での歴史談、どこまで続くんだろ
読了日:08月04日 著者:井原 忠政
詐欺師と詐欺師 (単行本)の感想
わたしは伏見藍、本職は詐欺師です。たまたま上条みちると出会った。両親は会社の金を使い込んだということで、行方不明。両祖父母からの援助もなく施設で育った。会社オーナーの戸賀崎一族を恨んでいる。とりわけ長老の喜和子を恨んでいる。詐欺事件ではないね。たまたま詐欺師が登場したということ。内容は復讐譚です。復讐の仕掛けです。幾何の回答のようで、論理の展開力はあるが、説得力があるか、それは別のお話し。法医昆虫学者シリーズや仕立て屋探偵シリーズでも、虹のようなデザインを述べるが、実際こんなことあるかな。好みかどうかそこ
読了日:08月02日 著者:川瀬 七緒
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