コンタミ 科学汚染
「コンタミ 科学汚染」伊与原新 講談社
主人公は宇賀神、慶応大学を思わせる慶成大学の准教授、ホームズに対応するワトソン役に、大学院生の町村圭、おおむね、この二人でお話しは進んで行きます。
宇賀神の同門同級に美冬がいる。何度も振られているのだ。
VEDYという深海酵母の会社がある。ガンに効くと、非科学の極みなのに科学の装いで稼いでいるのだ。
患者は科学にすがるのではない。何かに希望を託すのだ。
そににつけこむのが詐欺師の手口なのだ。
これは冷静なお話しです。語り口です。
著者は理系の大学を出て大学の研究者を務めた経歴があります。
実験の手法、論文の書き方、どの学術誌(ジャーナル)が一流でどこが二流三流かを心得ています。
突き放した筆致なのでとても読みにくいのです。しかし、論文発表の段取りなど、ほとんどの人が知らない。
知らないことを教わると、先へ先へと読みたくなるもんです。
« 10月に読んだ本 | トップページ | ニュース:中国地方経済が地獄絵図 »
コメント