9月に読んだ本
9月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:4024
ナイス数:96
どら蔵の感想
大阪船場の古物商松仙堂の子で、松井寅蔵。とらぞう、どらぞう、とも呼ばれる。龍仙堂が一門の元締め、松仙堂は一門の末端。その龍仙堂で丁稚修行の最中に大失敗して首になった。大阪を捨てて江戸にでも行くしかないよなぁ。これ、藁しべ長者のもじりなんです。途中、えらい借財を背負うが、どんどん道を開いていく。手紙商い=カタログ販売を始めて運が開けます。地方新聞連合での連載、会話はもとより、地の文も講談の語り、浪花節の平場のように、トントンと息がよろしい。眼で追うだけじゃなく、声出して朗読したら、さぞかし気持ちが良かろうに
読了日:09月28日 著者:朝井 まかて
日本で唯一犯罪が許される場所の感想
それはね、大使館。大使館は日本領土にあっても、治外法権、日本の法律は及びません。筆者は、警視庁公安部外事課勤務、アフリカ某国の日本大使館に勤務して、帰国後リエゾンに任命されました、警視庁公安部外事課大使館連絡係。人数は4人か5人なのだそうです。この人数で百数十か国の大使館をカバーする。リエゾンとは連絡係です、世話焼きが仕事です。警察が入れない大使館に、世話焼きして恩を売って、入り込むのが仕事です。交通事故、交通違反、こういう小ネタも扱います。大使館の密輸もあります。密輸もします、大使館で闇カジノも開きます
読了日:09月26日 著者:勝丸 円覚
竹田城忠義 北近江合戦心得 (〈六〉) (小学館文庫 Jい 04-6)の感想
浅井家家臣大石与一郎が、主家が滅び、羽柴勢につき、羽柴長秀に従うお話しです。主家の主家、羽柴秀吉とも直に口がきけます。どうもこのシリーズのテーマ、秀吉がお市に執心し、一晩なりとも床をともにしたい、おぬし、取り次げ。与一郎、断固として断ります、跳ね返します。結果、仕返しがあるみたい。秀吉の対毛利作戦、北の但馬から横槍を入れられると補給に差し支える。長秀勢が担当します。初戦は竹田城。但馬のマチュピチュ、天空の城です。与一郎は百匁筒と三十匁筒を装備している、大砲。これが大活躍した。与一郎の足軽がユニークで楽しみ
読了日:09月23日 著者:井原 忠政
織部の妻の感想
古田織部は古田家の人、安威家の傍流、妻仙は高山家、その傍流の中川家の出。安威家と高山家は縁戚関係で親しみがある。武将の戦働きの物語ではなく、足利将軍家の奉公衆ということで、使い番を勤める。武官であるより文官、一万石を得たのはだいぶ高齢になってからなのだ。茶の湯を研鑽した。千利休が亡くなってからは、茶の湯随一と名を挙げた。妻仙はキリシタンとなる。信長・秀吉・家康と覇権は動いていくが、下級官僚の視点で話は進む。織部・仙の息子は全員早死にしたのではないか。巻き添えの末の切腹が多い。世を嘆いて仙もロザリオを捨てた
読了日:09月22日 著者:諸田 玲子
佐伯警部の推理の感想
サブタイトルに、道警・函館方面本部 北海道警察には七年勤務縛りがある。癒着を危惧して転勤を命じるのだ。佐伯警部の今度の任地は函館本部、札幌の道警本部の他に、函館・旭川・釧路・北見の本部がある。佐伯は捜査課課長補佐として着任した。日頃は若い巡査長と組んで、パトロールにも回る。いったん帳場が立つと、指揮陣の一翼を担う。佐伯警部と言うと、札幌大通署の佐伯警部ですか、と名前が通っている。老人がシートにくるまれて海の中で発見された。犯人は通りすがりか、家族のものか。指揮陣の一翼だが、意見を求められる。実績がモノを言
読了日:09月18日 著者:佐々木 譲
ブレイクダウンの感想
砂川文次は自衛隊出身の芥川賞作家です。ミリタリー小説は己の体験を語り、物語の構成、言葉の使い方は芥川賞作家です。兄が何者かに轢死され、恋人の獣医師も殺された、市瀬三尉。後日、業務班所属と称する初老の男が訪ねて来た、佐川曹長。市瀬は復讐を目指す。佐川が助っ人としてついてきた。枝室警察の犯行だった。枝室商事が仕切っていて、ロシアとの魚取引、芽室市長も代議士もその仲間だ。第5章で、佐川の生い立ち、ベトナム戦争で傭兵となり、ゲリラ戦、正規の戦いを身に着けて行く。再び本筋に戻って、警察にも悪い警察と良い警察がいる。
読了日:09月13日 著者:砂川 文次
ザ・エッセイ万博 (一般書)の感想
エッセイ万博、さすがに関西万博に申し訳ないので、番外編、大阪万博へ行く、を付け加えています。万城目学、もともと作品的に笑えるところがあって、くすくす、わはは、はいつものことです。筋立てを考えずに、エッセイを楽しんで書いています。実録!万筆舎活動[前篇][後篇]出版経過を知るために、出版社を起ち上げます。そこで、フリーマーケット向けに作品を出版します。大阪メトロの路線を秘密戦隊仕立てにして、『みをつくし戦隊メトレンジャー!完全版』売れたか、売れました。増刷、待て待て、売れ残っては損が出る、そこは見極め、見極
読了日:09月10日 著者:万城目 学
ロスト7の感想
建物の骨組図みたいな小説です。天井も床も壁も書いてない。新潟の原発近くで放射能まみれの鞄が発見されます。脅迫のメールが届く、ブツは警告だ。高畠、おまえは約束は守れ、ロスト7。高畠とは現職の総理か、父親の元副総理か、約束とは何だ、ロスト7とは何だ。総理は核装備をすると明言した。アメリカの圧力の下で、日本の核兵器が中国ロシアの核に対峙し、アメリカの核を温存する策だ。この老人は昔はこういう名前だった、この老女はこういう名前だった。話しを追えない。最後に最大のネタバレを。ハワイ真珠湾でアメリカ大統領が暗殺される。
読了日:09月09日 著者:真山 仁
ニンジャ 公安外事・倉島警部補の感想
オール読物連載の短編9篇です。コトが起きると周辺から人を借りて対処することになる。公安総務課の伊藤が実に適任なのだ。伊藤はだれにも印象に残らない。それは本人もよく承知している。行確対象者の目の前にいても眼に映らない。まさにニンジャなのだ。倉島はその特技を知っている。だからちょくちょく人手を借りる。外事第一課以外に、伊藤と同様にちょいちょい手伝ってもらうのに公安機動捜査隊がある。隊長が曲者、ケチで手柄の分け前を要求する。シリーズの[台北アセット]で出た林春美も今回2篇ほど登場する。ロシヤ関連が何度も登場する
読了日:09月06日 著者:今野 敏
デモクラシーの感想
次作の「ポピュリズム」と合わせて姉妹編となっている。民自連は不祥事を重ねて政権を失った。代わって、新日本党が政権を握った。憲法を改正して、国会を閉じ、上下両院の国民議会に変えた。選挙ではなく、抽選で議員が選ばれる。選挙があるのは首相だけなのだ。順次、地方議会も、知事市町村長は選挙で選ぶが、議員は抽選で選ばれる。その方向で動いている。次の首相選挙が近づいてくる。新日本党の党首は北岡琢磨、民自連の党首は都知事を辞した宮川英子。意外にも、次期首相は宮川英子が当選した。近未来小説か、パラレルワールドか。驚きです。
読了日:09月05日 著者:堂場 瞬一
ザ・ネバーエンディング・ストーリー 東京バンドワゴンの感想
東京バンドワゴンシリーズの20巻目です。あれぇ、時代が合わない。登場人物が若いじゃないか。堀田勘一・サチ夫妻、その子の我南人・秋実夫妻、子供の紺・青はまだ小学生、幼稚園児。サチさん亡くなって幽霊で出没するはずなのに、ここでは健在なのだ。事件はね、古本専門の泥棒が出没する。秋実は施設の育ち、施設の後輩の子から頼られる。どうやら泥棒の引き込みをさせられるようだ。泥棒の獲物は古書籍らしい。秋実を通じて勘一は古本を東京バンドワゴンの蔵に収めることを提案する。泥棒対堀田一家の攻防が始まります。ドタバタの大捕り物です
読了日:09月04日 著者:小路 幸也
最悪の相棒の感想
わたしは広中承子、警察官、本庁捜査一課へ移動になった。犯罪被害者家族心理分析班、そこには潮崎格がいた。弘中の父も警察官、犯罪被害者家族の救援に一生懸命だった。承子が中学生の頃、被害者家族と言うことで、潮崎格を引っ張って同居させた。そういう来歴を知っての上で、幹部はこういう人事を仕組んだのだ。都内某区に花園団地がある。若者は出て行って老人ばかりの都会の限界集落なのだ。そこで母子の殺人事件が起きる。二人は捜査の応援を命じられた。読んでいて面白くない。現在の事件ではなく、少年少女時代のやりとりが絡まってくる。。
読了日:09月02日 著者:伏尾 美紀
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