「四十年目の春」麻宮好 祥伝社
浅間山の東の藩か西の藩か、そのあたりの藩のお話です。
津久井清四郎は十歳、三男、三十石の下士の家だ。
二百石、郡奉行の大沼家に婿入りするのだ。
花嫁は十二歳、清四郎より背丈も高く、薙刀の名手なのだ。
あなたを郡奉行にさせてさしあげます、花嫁は花婿にそう言い放った。
学問所へ通うにもいじめっ子はいる。大番頭の長男、その取り巻き。
時経て、清四郎夫婦にも長男次男長女の子供もさずかった。
郡奉行への出世の途次、長男の非業の死もあった。
十歳で婿入りして、題名の四十年目、五十にもなると、時代は江戸時代、老人の域に入るのだ。
もう老境の物語が始まる。



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