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2019年7月16日 (火)

群青のカノン

「群青のカノン」福田和代 光文社
サブタイトルに、航空自衛隊航空中央音楽隊ノート2
前作から一年が経った。鳴瀬佳音三等空曹は30歳になっているはずだ。
表紙の絵では高校生ぐらいの年齢に見えるが、今や中堅なのだ。
沖縄の航空自衛隊南西航空音楽隊で風疹が流行して、隊員が次々と感染した。
立川の航空中央音楽隊から鳴瀬佳音が応援に派遣された。
そこには同じ高校の吹奏楽部で一緒だった渡会三等空曹が一年前に転勤していた。
この二人、将来結ばれるんですよ。伏線の張り方はそうなっている。
有川浩の「空飛ぶ広報室」と似通っています。
そりゃそうだよね、自衛隊で、緩い線でお話しを語るのだから、似てしまうのはしょうがない。
演奏の曲目にも目配りがあり、楽器の違い・取り扱いの描写も達者だ。
作者は吹奏楽の経験があるのかしら。

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2019年7月13日 (土)

碧空のカノン

「碧空のカノン」光文社 福田和代
碧空(あおぞら)のカノン 航空自衛隊航空中央音楽隊ノート これが主題・副題です。
ヒロインは鳴瀬佳音、音大を出て航空自衛隊音楽隊に所属しています。
福田和代の制服ものに含まれます。
普通の制服ものはシリアスで理詰めのお話しが進行していきます。
これはゆるい。ページのあちこちで、くすり、にやりとしてしまう。
入隊後、いろんなドジとアクシデントがあって、5年が経過したとある。
となれば、ヒロイン佳音は30手前、中堅なんだが芯を張る中堅ではないなぁ。
先輩後輩も人材豊かで、くすり、にやりには事欠かない。
S&S探偵事務所など、ユルメの味で料理していることでもあり、この路線は有望です。
お話しの始まりの頃は、佳音は空士長、身分は任期付任用で、任期があければ退職になる。やっと三等空曹の試験に合格した。
空曹になれば非任期制で、定年まで勤続できる。
幹部・准尉・曹士は非任期制なのだ。
士長・一等空士・二等空士は任期制なのだ。
へぇぇ、こんな情報は知らなかった。

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2019年7月12日 (金)

新聞という病

「新聞という病」門田隆将 産経セレクト
新聞への寄稿の集成です。
各節が2ページから3ページ、きわめて短文です。
朝日新聞、毎日新聞、間違っているよとの指摘です。
産経新聞、読売新聞に軍配を上げています。
若いころからわたし、朝日新聞・岩波書店の姿が正しいと躾けられていました。
50代のころから、ちょっと待てよと考えが変わり
産経新聞のほうが正しいと考えるようになりました。
読売ジャイアンツのせいで、なかなか読売新聞を受け入れることはできませんでしたが
そこを吹っ切ると、何の問題もなく素直に読めます。
新聞全紙を購読するのは出来ません。
図書館で新聞を読み比べますが
真っ先に誰かに先取りされるのは、産経新聞・読売新聞です。
朝日新聞・毎日新聞が残ってはいますが、読む気がしないので手に取りません。
日本経済新聞は、現役をリタイアした身ですので、もう読むのはやめています。
県紙というのは圧倒的で、中でも、沖縄では「琉球新報」「沖縄タイムス」が沖縄の論調をリードしています。
地元紙の中国新聞は購読していますが、平和、平和とそればっかり。
原爆の日の前から終戦の日まで、毎年似たような記事が並びます。
8月15日を過ぎると、やっと平常運転に戻る、とほっとします。
中国新聞も広島県知事も広島市長も核兵器廃絶を訴えます。
わたしはそうは思いません。
核の傘で守られているから、平和が維持されていると思っています。
核の傘が取り払われれば、中国の核の威力に制圧されて、日本の独立も危ういと思っています。

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2019年7月10日 (水)

血の雫

「血の雫」相場英雄 新潮社
捜査の現場を撮影され、ネットで晒し者になって、PTSDを患い、リハビリを経て、捜査一課に返り咲いた刑事。
ネットに熟達した若者が警察にヘッドハントされ、捜査畑に投入される。
二人はコンビを組む。
連続殺人事件が発生する。三人が殺される。四人目も殺される。
次第に被害者四人の共通点が浮かび上がり、加害者が特定される。
今、狙われているのは復興大臣、五人目として浮かび上がる。
福島の原発放射能汚染が原因だと推定される。
加害者が逮捕されるが、どうもねぇ、加害者の心情に感情移入できないよねぇ。
事件の主因は原発の放射能で、その恨みを晴らすことだが
サブテーマの、ネット社会の情け容赦のないところ、悪辣なところが心に響く。

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2019年7月 5日 (金)

こちら横浜市港湾局みなと振興課です

「こちら横浜市港湾局みなと振興課です」真保祐一 文芸春秋
デパートへ行こう!ローカル線で行こう!遊園地に行こう!オリンピックへ行こう!などの
お仕事小説だろうと読み始めました。
第一章、カンボジャからの研修生が行方不明
第二章、市の写真コンテストで規定違反が受賞
第三章、横浜港に幽霊が出る
第四章、氷川丸の恩人
第五章、ふたつの夢物語
最初はお仕事小説の典型と思えます。
第四章からは様子が変わってくる。主人公の新人の城戸坂は、おじいちゃんの無念を明らかにするため市役所に入ったのだ。
新市長も、父の疑惑を明らかにするために市長に当選したのだ。
両者が混ぜ合わさって、新市長と、地元選出国会議員+地元の財界大立者との対立になってくる。
どっちが勝つか、それは明らかでしょう。予定調和です。

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2019年7月 2日 (火)

6月に読んだ本

6月の読書メーター
読んだ本の数:5
読んだページ数:1937
ナイス数:76

キッドキッド感想
相場英雄は経済小説を得意にしていますが、政治小説、諜報小説、達者じゃありませんか。キッドとは何か、巻末の7、8割の頃に明かされる。主人公は城戸、傭兵時代のコードネームがKIDだったのだ。城戸は優秀な自衛隊員、突然退職して傭兵になった。傭兵も引退して、香港でカメラ屋を装ってボディガードをしている。ガードしている中国人社長が射殺された。公安の捜査が迫って来る。新聞記者とタイアップして謎を追うことにする。警察庁の上層部が介入してくる。城戸が退職するには、何かの事情があったらしい。そこを中心に物語が進んで行く。
読了日:06月29日 著者:相場 英雄


マジカルグランママジカルグランマ感想
正子は、75歳を過ぎた老女、夫は映画監督で、長いこと同じ屋敷内で別棟で暮らしていました。家庭内別居だから、夫が死んでいるのに気が付かなかった。死んだ監督を訪ねて、若い女が家に転がり込んで来ます。ヒロイン正子も若い女も印象が悪い。どっちも感情移入することなどできない。読み続けて、段々と、悪印象が消えていきます。ハイライトは、古い屋敷をお化け屋敷に仕立てて、入場料を取る仕事。これが当たるのです。最後の篇で、虹の彼方へ、正子は当然死ぬだろうと予測しますよね。予定調和は大外れ、ハリウッドから仕事のオファーがやって
読了日:06月22日 著者:柚木 麻子


帝国ホテル建築物語帝国ホテル建築物語感想
帝国ホテルの新館は、設計監理はライト、支配人は林愛作、重役の筆頭は大倉財閥の大倉喜八郎。ライトの補助に遠藤新が就いた。工事が難航したり、地震が相次ぎ、火事で旧館が焼け落ちたり、ホテル存亡の危機が迫る。ライトが国に帰り、重役は全員退職、支配人も退職する。若手が引き継ぎ、ライト新館は完成する。関東大震災で東京は壊滅し、ライト新館は地震に耐え、名を挙げる。プルローグとエピローグで、明治村にライト新館を移転することが語られている。帝国ホテルの改築改装で、ライト新館が破壊されるところだったのを、寸前で救い出したのだ
読了日:06月15日 著者:植松三十里


指揮権発動指揮権発動感想
アフガニスタンで日本人3人が殺された。その捜査で、検事、警視庁公安、警視庁捜1が派遣された。殺されたのはODA案件を扱うコンサルタントの社員だった。調べて行くうち、外務省管轄のODA、キックバックされて日本の政界に還流されているのが見えてきた。CIAが絡んでタリバンに流れている気配もある。477ページの本文で、377ページから舞台が日本に移ってきた。これから首謀を暴く。外務省高官で国会議員に転じ、今は党の総務会長の領袖を逮捕した。指揮権が発動された。指揮権発動を覆す手を考えなきゃならない。そうするにはどう
読了日:06月11日 著者:笹本 稜平


永田町 小町バトル永田町 小町バトル感想
現役キャバクラ嬢が衆議院議員に当選した。野党の議員なのだ。同期の当選者に世襲議員がいる。与党の当選者。二人は女流議員として対立することを約束されている。ヒロインキャバクラ議員の狙いは子ども政策、NPO法人夜間託児所を運営している。少子化、子どもの貧困、離婚家庭、未婚の母などをカバーする法案を纏めようとしている。あの西條奈加が、政治の中心、国会議員の世界を描くとは驚いたな。最初は、コミカルな小説かと思ったのですよ。違った、真正面からの社会派小説じゃりませんか。むちゃくちゃ啓蒙されたな、問題の本質に納得しま
読了日:06月03日 著者:西條 奈加


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2019年7月 1日 (月)

キボウのミライ S&S探偵事務所

「キボウのミライ S&S探偵事務所」福田和代 祥伝社
自衛隊と警視庁を退職したふたりがIT探偵事務所を立ち上げた。
出原しのぶと東條桃花(スモモ)のふたたりなのだ。
「最終兵器は女王様」でこのシリーズを発見したのだ。
前作は、中編連作だったので、これもそうかと思ったが、長編だった。
事件がふたつ、ひとつは同じビルの喫茶店のマスターの娘が誘拐されて、もう7年を過ぎる、女の子を探すこと。
もうひとつは、あちこちのPCがマルウェアに汚染されている。そのマルウェアをばらまいた奴を探すこと。
IT探偵事務所というだけに、PCに詳しいなぁ。
自衛隊、警察、消防署、制服ものに詳しいと感心していたが、もともとはネットから出発していたのだ。
神戸大学工学部を出て、システムエンジニアを経て、小説にデビューしたのだ。

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2019年6月29日 (土)

キッド

「キッド」相場英雄 幻冬舎
相場英雄は経済小説を得意にしていますが、政治小説、諜報小説、達者じゃありませんか。
キッドとは何か、巻末の7、8割の頃に明かされる。
主人公は城戸、傭兵時代のコードネームがKIDだったのだ。
城戸は優秀な自衛隊員、突然退職して傭兵になった。
傭兵も引退して、香港でカメラ屋を装ってボディガードをしている。
ガードしている中国人社長が射殺された。
公安の捜査が迫って来る。
新聞記者とタイアップして謎を追うことにする。
警察庁の上層部が介入してくる。
城戸が退職するには、何かの事情があったらしい。
そこを中心に物語が進んで行く。
読んで面白い。たいがいの人がどんどん続きが読みたくなると思いますよ。
食い付きから素晴らしい。
最初は公安に感情移入できないが、最後は公安を応援している。
これをテレビドラマ化するなら、2時間ドラマじゃ無理。
連続ドラマならストーリーを追えるかな。

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2019年6月22日 (土)

マジカルグランマ

「マジカルグランマ」柚木麻子 朝日新聞出版
[正子、おおいに嫌われる][正子、ものを売る][正子、またセクハラされる][正子、お化けになる][正子、虹の彼方へ]
連作中編5篇です。
正子は、75歳を過ぎた老女、夫は映画監督で、長いこと、同じ屋敷内で別棟で暮らしていました。
家庭内別居だから、夫が死んでいるのに気が付かなかった。
死んだ監督を訪ねて、若い女が家に転がり込んで来ます。
ヒロイン正子も若い女も印象が悪い。どっちも感情移入することなどできない。
読み続けて、段々と、悪印象が消えていきます。
ハイライトは、古い屋敷をお化け屋敷に仕立てて、入場料を取る仕事。
これが当たるのです。
最後の篇で、虹の彼方へ、正子は当然死ぬだろうと予測しますよね。
予定調和は大外れ、ハリウッドから仕事のオファーがやってきます。
読み始めて、最初はニガニガ顔で読んでいたのが、途中でニコニコ顔になり、最後は、へぇ、そんな結末かい、ビックリ顔になります。

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2019年6月15日 (土)

帝国ホテル建築物語

「帝国ホテル建築物語」植松三十里 PHP
植松三十里は女流作家ですが、テーマ筆致など、門井慶喜を思い起こします。
帝国ホテルの新館は、設計監理はライト、支配人は林愛作、重役の筆頭は大倉財閥の大倉喜八郎。
ライトの補助に遠藤新が就いた。
工事が難航したり、地震が相次ぎ、火事で旧館が焼け落ちたり、ホテル存亡の危機が迫る。
ライトが国に帰り、重役は全員退職、支配人も退職する。
支配人を引き継いだのは、犬丸徹三。
役員も若手が引き継ぎ、ライト新館は完成する。
関東大震災で東京は壊滅し、ライト新館は地震に耐え、名を挙げる。
プルローグとエピローグで、明治村にライト新館を移転することが語られている。
帝国ホテルの改築改装で、ライト新館が破壊されるところだったのを、寸前で救い出したのだ。

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